教育福島0091号(1984年(S59)06月)-009page

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九六人(七・七%)と大幅に増加するなど低年齢化がますます顕著になっている。(図2)

 

(表1について)

昨年県内で補導された少年は二三、四七五人で、依然として戦後第三のピーク期を形成しています。

刑法犯として補導された中学生は、一、九二七人で前年より三六人増加(一.九%)、刑法犯少年全体の五人に二人は中学生であり、相変らず非行の中心となっていることがわかる。(図3)

 

二、最近における少年非行の特徴

 

(1) 刑法犯少年のうち、万引き、オートバイ盗、自転車盗など初発型非行が全体の六五・三%を占め、これに伴い中学生の無免許運転による死傷事故も発生している。(表2)

(2) ぐ犯、不良行為により補導された少年は、前年より約四・九%増の一万八千人で、特に、喫煙、深夜はいかい、不良交友、飲酒、怠学、家出等が年々増加の傾向にある。(図4)

(3) 校内暴力が多発し、このうち持に、問題の大きい対教師暴力が九件発生し、これまで最高の件数となっている。

(4) 女子生徒による非行が増加し、刑法犯少年の二四・四%(前年比一二・九%増一を占めるなどその増加が著しく、憂慮される状況にある。(図5)

(図2について)

刑法犯少年は十四歳未満十五歳が増加しています。

(5) 薬物乱用の中心は無職少年であるが、十五歳、十三歳少年に増加の傾向があり、薬品別ではシンナーから接着剤への移行がみられる。

その他、直接に非行とは言えないが、県教育センター相談部における相談件数のトップは登校拒否に関するものであり、ヤング・テレホン・コーナー(県警本部に設置)においても登校拒否についての相談件数が急増しており、今後その適切な対応に迫られるであろうことが予想される。

 

表1 昭和58年の少年非行

(注)▲は減少

図1 刑法犯少年の占める割合

 

図1 刑法犯少年の占める割合

図2 低年齢化が続く

 

図2 低年齢化が続く

図3 刑法犯に占める中学生の割合

 

図3 刑法犯に占める中学生の割合

表2 初発型非行(学職別)

 

表2 初発型非行(学職別)

小学生・中学生、他の学生が増加、高校生、有職少年、無職少年は減少した。

 

 

 

 

 


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