教育福島0092号(1984年(S59)07月)-006page
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提言
教育活動としての高校野球
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福島県高等学校野球連盟会長 星 与喜
高校野球が、成長期にある生徒の体力の向上はもとより、集団活動における自己の責任や協調の態度、あるいは、悪戦苦闘してものごとを成し遂げる敢闘精神など、体験的に人間形成の上で果たしている役割は計り知れない。
大観衆の見守るまっただ中で、沈着にして臆することなく、正々堂々、活躍する姿は、まさに高校野球のだいご味であり、多くの人々に強い感動を与え、共感を得ている所以でもあろう。
しかし、このような発展のかげには、高校野球に対するさまざまの問題点や課題の指摘があることも忘れてはならない。野球の先進県にみられるような優勝至上主義や、いわゆる野球留学などが、派生的に問題を起し、高野連がその対応に苦慮する事例も多いと聞いている。
高校野球が、いかに教育活動の一領域であっても、それが運動競技の一つである以上、選手諸君が、勝利の栄冠を目標として、最善を尽すことは、むしろ当然の理であるが、ただ、勝敗のみにこだわり、勝つための技術の練磨だけに
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