教育福島0092号(1984年(S59)07月)-012page

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が多く、体験を通して生徒の意識が変容したことがうかがえた。

このことが日常の生活や行動に定着し、継続的で効果的な実践活動に結びつけるようにすることが大切と考える。

(四) 今後の方向づけ

第一年次は、いわば試行錯誤的な要素が強かったが、今後は実践場面を多くするとともに効率的な展開を工夫していくことが必要である。

また、研究主題にも検討を加え、次のようなテーマとし実践研究の拡大を目ざしていきたい。

「公徳心を養い、勤労に対する理解を深めるために、勤労体験学習をどのように進めたらよいか。」

 

おわりに

 

ほとんどの生徒が進学することを目的としており、周囲もそれを期待している学校にあって、教科・科目の授業時数の確保や学習意欲の向上等の条件整備が重要な課題とされている。

そのような状況のもとで、勤労にかかわる体験的な学習を展開することに、当初一種の戸惑いを感じたことは否定できない。

しかし、研究推進校として指定されたことを契機に、調和のとれた人間性豊かな生徒の育成に、勤労にかかわる体験的な学習がいかに貢献したか、そしてそれが当面する課題である学力の向上にとって、決して負の作用をするものではなかったことを実践的に確認し得たことは大きな成果である。

このことは、高校教育のあり方が問われている昨今、本校にとっても一つの示唆となるものであった。今後更に実践を通して、より一層の成果をあげるよう努めていきたい。

 

雨の中の奉仕作業(養護学校にて)

雨の中の奉仕作業(養護学校にて)

 

中学校と連携した

生徒指導の進め方

二本松工業高等学粒

 

はじめに

 

本校の指定研究二年次は、一年次の反省と生徒実態調査を考慮し、研究仮説として「地域の中学校・隣接高校とより密接な連携を図った生徒指導・学習指導・進路指導をすれば、生徒一人ひとりは基本的生活習慣が身につき、いっそう意欲的に学業にとりくめるようになり、適切な進路選択ができるであろう」を掲げて、研究推進委員会を中心に全校を挙げて実践研究に取り組んできた。

以下、本校における実践の中で、特徴的な事項について述べる。

 

一、研究の組織の概要(図1)

 

二、各研究部の実践の概要

 

(一) 週番活動

1、週番活動

本校の週番活動は登校指導や校旗掲揚等の活動に特色がある。

教師・生徒が一体となって、規律・美化その他について良い校風の樹立のために活動しており、この活動が生徒の愛校心や自主性の高揚につながっている。

2、中学校訪問

中学校訪問は高校が中学校に対し押しつけるようになったり、必要以上に負担をかけたりしないということを実施の際の基本的な留意事項とした。訪問に際しては学習状況や部・クラブ・ホームルーム・生徒会等

 

図1 組織図

 

 

 

 


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