教育福島0093号(1984年(S59)08月)-006page
女教師に期待する,
福島県婦人団体連合会長
山本ナカ
〔筆者略歴〕
山本 ナカ
昭和四年
福島県女子師範学校卒
同 三一年
二本松市立鈴石小学校長
同 三八年
二本松市立杉田小学校長
同 四五年
福島地方裁判所民事調停委員
同
福島家庭裁判所家事調停委員
同
二本松市教育委員会委員
同 五三年
福島県婦人団体連合会長
同 五九年
全国地域婦人団体連絡協議会副会長
今日のように女教師が多数を占めるようになると、社会のみる目も要請も厳しくなる。また、数が多くなれば当然のことながら良い教師、そうでない教師とさまざまである。
私が管理職の時巡り合わせた女教師は概して優秀であった。未婚の女教師が男性と伍してひけをとらないのは当然であるが、結婚して子供もいて、男性を凌ぐ勤務ぶりの女教師を何人か今、思い浮かべると頭が下がる。その人達は、クラスの子も自分の子も良く育てている。学級経営や校務分掌には計画性があり、勤務にダラダラした無駄が少ない。家庭に帰れば家事、育児と戦場のような忙しさだろうなあと想像するのだが、学校では活き活きとしていて世帯やつれを見せない。このエネルギーは仕事に対する情熱と責任感によるものだろうと思う。
昔、男教師が多かった時は、わき役で依存の態度があっても間に合ったが、今は主役の覚悟が必要である。義務教育は女教師がになう立場にある。従って骨の折れる仕事は逃げ腰では経営が成り立