教育福島0093号(1984年(S59)08月)-034page

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わたしの研究実践〔2〕

 

言語の効果的な音読指導

福島市立岡山小学校

(現霊山町立大石小学校)

 

一、主題設定の理由

担任する学級での国語科の授業で、次のような問題点が浮かびあがった。

○ 文章で適切な漢字・語句・文のつなぎ・文末表現ができない。

○ 正しい語句解釈をして主題に迫ることができない。

○ 話し合いは活発だが、本文そのものが読めない。

以上の問題点を効果的に克服すると考えられるのは、表現読みの取りあげ指導である。なぜなら、表現読みは一つ一つの言葉(言語事項)を大切にし、その意味解釈を読み手に求め、音声化する読みだからである。

二、研究仮説

言語に関する事項を大切にした音読の能力の向上を図るためには、指導主目標にそって、

ア) 言語に関する事項及び、音読の指導目標の設定

イ) 言語に関する事項及び、表現読みを位置づけた音読の指導計画の設定

ウ) 言語及び、音読の指導内容を明らかにした授業案の作成

エ) 表現読みを行わせ、記号づけの観点からの自己評価と共同評価をすればよい。

三、研究計画(省略)

四、実践

研究対象 第四学年一組 四十四名

(一) 音読到達目標からの実態分析

(1) 分析の方法

第四学年としての音読の到達目標を設定し、その目標を上位目標とした支持技能としての下位目標を設定した。(表1参照)それら下位目標の観点から音読テストを行い、実態分析とした。(分析結果1参照)

(2) 実態把握と今後の指導

ア) 適切な音量と速さで読むことができないのは、今までにこの問題を特に取りあげて指導しなかった教師側の反省が求められる。

イ) 句読点、意味の切れ目で適切に切って読むことに注意が払えないため、表現読みの間のとり方の記号づけにより意識化させる必要がある。

ウ) 会話文、地の文の読み方の工夫も意味解釈を深めるなかで、“メ)驚く気持ち”など記号づけをさせ、情感を表出させる表現読みにより向上さ

せる。

エ) なまり・イントネーションの是正は、発音・発声練習をとり入れる。

(二) 実践の内容

(1) 春の歌(省略)

(2) とびこめ

1) 教材観(省略)

2) 研究の仮説にそった指導のねらい

ア) 言語に関する事項について

日常的な出来事から一変した緊迫感をとらえさせるために、猿を追いかけマストに登っていくまでとマストから手を放し歩き始めるまでの少年と人々

 

表1 音読分析表

4年1組  番  氏名

 

 

 

 

 

 


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