教育福島0093号(1984年(S59)08月)-038page

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教育センターから

 

英語教育のあり方を求めて

 

一、はじめに

英語講座は、英語教育のあり方、専門的理論、学習指導法の内容及び方法、その他指導上の諸問題について研修を深め、専門職としての識見や指導力を向上させることを目的としている。

講座の編成に当たっては、次の諸点を配慮している。

○英語科の専門的内容や指導法について、それぞれの講座に応じたテーマを設定している。また言語活動を重視するので、研修者自身の英語運用力を高めるためのプログラムを組み、全講座に共通してランゲージ・ラボラトリーでの演習を設定している。

○現在学校で問題になっている今日的課題を取り上げて、その解決を図るよう計画する。特に、全講座に共通して「英語指導上の諸問題」というテーマを設定している。

○各専門分野における優れた講師や助言者を県の内外から招へいして、内容が豊かで、かつ実際の指導に役立つものとなるよう配慮している。

○講義ばかりでなく、演習、研究協議などを適宜取り入れて、講座の内容が変化に富むよう工夫している。またグループに分かれて一層密度の濃い学習や演習ができるような場を設定している。

二、中学校英語講座

中学校英語講座は、第一次研修と第二次研修の二講座があり、前者は教職経験十年未満、後者は教職経験十年以上を対象とする研修である。講座の日程・内容は、次の通り。なお、第一次研修は実施済みである。

◇第一次研修の主な内容(6月11日〜6月14日)

第一日〈講義・演習〉生徒指導−相談的な教師−(所員)「生徒指導における相談的な教師」・「生徒の問題行動とその背景、診断と指導」などの講義があり、その後「エゴグラム」を通しての生徒理解の仕方の演習が行われた。

第二日〈演習〉LL演習1)(所員)

〈演習〉マイクロテーチング1)(所員)研修者が、それぞれ教師役と生徒役になり、五〜八名の生徒からなるマイクロクラスに、言語活動中心の八〜十分の授業(マイクロレッスン)を実施しVTRに録画した。

〈講義〉喜びをもたらす英語の授業(津田塾大学教授 天満美智子)なぜ生徒は英語の授業に喜びを感じないのか−その原因を明示し、発達成長ずる過程ではエラーは当然であることを前提に、ヒアリングとリーデングを中心に豊かな理論と具体的な事例を通して、これからの英語教育のあり方を話され、多くの示唆を与えていただいた。

第二日〈演習〉発音練習(所員)

〈演習〉LL演習2)(所員)

〈演習〉英語による講義及びデスカッション(桜の聖母短大助教授 ロイシェランガスキー、所員)

〈演習〉英会話(桜の聖母短大助教授 ジョン・フレィジャー、所員)

第四日〈研究協議〉英語科学習指導上の諸問題(所員)各研修者が自校の問題点をのべたあと、主に「能力差に応じた指導」について協議した。

〈演習・協議〉マイクロテーチング2)(所員)マイクロテーチングーで録画したものを視聴して自評し合い言語活動を重視した授業のあり方について協議した。研修者にとっては自分の授業をVTRで見つめ、普段気づかなかった指導の姿をとらえることができ、大変有意義であったという反省が多く見られた。

◇第二次研修の主な内容(11月6日〜11月9日)

 

英語による演習場面

英語による演習場面

 

 

 


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