教育福島0093号(1984年(S59)08月)-040page

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東部地区中学校教育課程運営改善講座

−−福島市−−

17都道県教員325名参加熱心に協議

 

営改善講座が去る六月二十日(水)二十一日(木)の二日間、福島市で開催された。

 

昭和五十九年度東部地区中学校教育課程運営改善講座が去る六月二十日(水)二十一日(木)の二日間、福島市で開催された。

当講座は、中学校教育課程に関する専門的な研修を行い、指導的立場にある教員等の指導力の向上を図り、中学校教育の充実、改善に資する目的で、文部省と開催県主催で行われているものである。今回は四回目であり、長野県以北の十七都道県の代表三百二十五名が実践研究の成果を持ち寄り、初日から迫力ある研究協議を展開した。以下日程を追ってその概要を紹介する。

 

一、開会式

 

初日、午前十時より県文化センター小ホールで開会式が行われた。文部省の遠山敦子中学校教育課長より「中学校教育の課題が噴出し、教育改革の新しい波が押し寄せているとき、参会者それぞれの知恵を出し合って、正しい方向を見定め、点としての教育活動から面に広げて欲しい」とあいさつがあった。次いで、佐藤昌志県教育長のあいさつ、文部省の板橋俊夫指導研修係長より十二名の文部省講師の紹介があり、開会式を閉じた。

 

二、講演

 

開会式に引き続き、「中学校教育をめぐる諸問題」と題し、一時間十分にわたって、遠山敦子・文部省初等中等教育局中学校教育課長が次の内容の講演をされた。

一つは、教育改革の動きと、現在の学校教育で改善し、重視しなければならない課題である。

二つは、中学校教育で今日なすべきことは何かの課題である。

一人一人の真の人間形成に結びつく充実した指導が教師の使命であるとして、次の三点を特に強調されました。

 

1) 学習指導の充実を図ること

思考力、判断力、創造力を知育の基本において、最少限必要な知識、技能を着実に身につけさせること。道徳・特別活動に更に力を入れること。学習に遅れがちな生徒の指導に十分配慮すること。

2) 生徒指導の充実を図ること

教師の一致協力体制により非行防止に全力を傾けること。

3) 進路指導の充実を図ること

生徒が主体的に自己の進路について判断し、将来の職業生活に適応できる生徒を育成するために、真に生徒を生かすために、教師は一体となり、総力を上げて取り組まなければならないこと。

柔かで女性らしい口調ながら、教師の果たすべき任務を厳しく指摘され、参加者の心を大きくゆさぶったようであった。

 

三、分科会

 

続いて午後一時から第二日午後四時まで、会場を福島市市民会館に移して、六分科会に分れ、研究発表、研究協議、文部省の指導が行われた。

各部会の協議題は次の通りである。

○国語 表現や理解に関する、生徒一人一人の能力を高めるための授業の改善

○数学 学習指導との関連を一層密接にした評価の工夫

○音楽 表現と鑑賞の関連を図り、評価の計画についても考慮した授業の改善

○保健体育 体操及びスポーツの特性を生かした効果的な学習指導の工夫・改善「健康生活」の効果的な学習指導の工夫・改善

○外国語 各学年における言語活動を一層充実させるための「三領域」の調和のとれた総合的指導の工夫

○道徳 道徳的価値についての自覚を深める道徳の時間の指導の在り方

 

 

 


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