教育福島0093号(1984年(S59)08月)-047page

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福島県立湯本高等学校

 

ぼくの学校わたしの学校

 

(校長・沖野明夫・生徒数1,392名)

(校長・沖野明夫・生徒数1,392名)

 

三年

岩瀬 薫

 

「佐波古のむかし、神さびて−−」にはじまる、山田耕搾作曲の校歌も、うたい継がれて四十年になろうとしている本校は、昭和十七年に湯本実科高等女学校として開校された。昭和二十三年、学制の改革で男女共学の湯本高等学校となり、現在は、生徒数千三百九十名あまり各学年十クラス編成の大規模校に発展している。

昭和三十九年に火事で木造旧校舎が全焼、その前年から、現在の、湯の岳を背にする丘の上の鉄筋校舎に移転が始まっていたが、この地を私たちはさはこの丘と呼ぶ。緑が多く、周囲の山の色あいに季節の美しさがあふれ、さはこの丘は今もゆたかな自然に恵まれている。さわやかな緑につつまれた学舎(まなびや)は校庭や校内の諸施設にも恵まれている。ソフトボール競技場四面がとれる広いグラウンド、四面のテニスコート、新設のプール、グラウンドの一角に体育館と格技場、そのわきに宿泊施設の整った同窓会館、そして、一段高いところに三階建の校舎四棟がならび、最近まあたらしく理科棟が完成した。

放課後、広いグラウンドに運動部の生徒の元気な声がひびく。野球・ソフトボール・サッカー・陸上競技・テニス・水泳など、部員は連日練習にはげんでいる。体育館や格技場も各部の若い力が躍動する。そしてその成果は、毎年県大会や東北・全国大会で発揮されている。文化部の活動もさかんである。学業と部活動のバランスは容易ではないが、本校生は実りある高校生活をめざして努力している。

生徒会行事の幅もひろい。毎年一学期に行われる校内球技大会は、生徒の希望が実現して、昨年から二日にわたって実施されている。本校生の卒業時の進路は、時勢を反映してさまざまだが、進学も就職も、学校生活にふさわしい成果がみられ、一層の飛躍が期待される。卒業生一万二千余名、先輩のきずいてきた伝統の発展は本校に学ぶ私たちの歩みにかかっている。

生徒会のスローガンは「自主性と協力」である。さはこの丘は今、緑が美しい。

 

▼校歌碑

校舎正面◆

 

校舎正面◆

 

 

 

 


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