教育福島0094号(1984年(S59)09月)-029page
話のアラカルト
160万台
宴会では歌はつきもの。カラオケ教室も各地で開かれ盛況である。上記の数字は、昭和五十八年九月現在の家庭用カラオケセットの保有台数である。五十八年の一年間で、セットが三十万台も売れたという。カセット、カートリッジの生産は、九千七百七十三万一、○○○巻である。
カラオケはまた騒音の対象ともなり迷惑をかけるものでもあることを忘れてはならない。やはり、楽しみにもマナーを大切に!
ところで、前述の数字と年度は異なるが、昭和五十六年のレジャー娯楽費は、一世帯平均十七万九千円で、勤労者世帯では十七万七千円であった。時期でみると、春は三万八千円、夏五万七千円、秋四万四千円、冬四万円であり、夏休みにレジャーが集中しているようである。この傾向はここ数年似ているようである。
また、ルーム・エアコンは昭和五十年で十七・二%だったものが、五十八年で約五十%と普及してきた。
さて、今夏、暑い夏をエアコンのきいた部屋で家族そろってカラオケ大会とすごした家庭は……
今夏は炎暑。梅雨あけ十日というがなんのなんの、グッタリであった。夏型の気圧配置を「鯨の尾型」というが例年だと小笠原高気圧は およそ十日程度で西、東と盛衰を繰り返す。立秋のあとの暑さを残暑というが、気象上では旧盆前後が夏と秋の境目になる。しかし今年はそんなことはお構いなし。
上図は本年八月十九日の天気図であるが西日本いがいは晴天、小笠原諸島の東に熱帯低気圧があり北上、台風十号が沖縄付近に接近、夏型の鯨の尾はくづれている。
今夏はまた真夏日の記録もつくったが、雨がほとんど無く、果物の生育は不良だが甘味は多いという。そういえば中国西域地方の果物も、玉は小さいが甘さは抜群であるという。
スポーツにおいて、休息は不可欠の条件である。トレーニングをする(即ち負荷を与える)ことは、身体の新たな適応をひきだすだけの負荷で(オーバーロードの原則)各体力要素に応じて負荷の質が決定される。その質的条件によってトレーニングの量が決定される。この場合の量とは、練習の継続時間と繰り返しをさす。
そしてこの場合忘れてならないことは、負荷に対応した「休息」をするということである。休息は、身体活動へのエネルギー補給と回復であり、それが当を得た休息であると、図のようにエネルギーをトレーニング開始時の水準以上まで回復する(図中のA)ことができる。これを超回復という。即ち日々の練習の中の分、秒の休息を合理的に組みあわせることによって、より高次の能力が形成されていく。
毎日のスポーツ指導で留意したいことである。
活動 休息
アポデーム
トンボは、左右一対ずつ二組の翅を時間差をもうけて交互に羽ばたかせて飛ぶ。空中に停止もできるし、時速五十キロ近いスタートダッシュで高速飛行に移ることもできる。この動力源となる筋肉はトンボの胸にあり、それはアポデームとよばれる、ゴム以上に弾力性をもつタンパク質である。この作用で、一秒間に二十五〜三十回の羽ばたきが可能となる。トンボは二億年余生存している。果して人類は如何。
そういえば、あのウルトラマンの胸はトンボの胸に似ている。ウルトラマンがシュワッ!と宇宙へ飛びだしていく姿も、なんとなくギンヤンマの勇姿をおもいださせる。
トンボは秋の風物誌である。今年の尾瀬は、トンボがはやく生育したので蚊が少ないという。このように季節を告げる動物としては、ヒバリ、ウグイス、ツバメ、モンシロチョウ、キアゲハ、トノサマガエル、シオカラトンボ、ホタル、アブラゼミ、ヒグラシ、モズを規定種目としている。しかし近年はこれらの生物季節の観測が困難になってきている。