教育福島0095号(1984年(S59)10月)-010page
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4古墳遺跡と国造の関係調査
5石背国から石背郡への推移調査
6古代の道と磐瀬駅家 (図2))
7仏教の普及
よって、地域範囲を須賀川・岩瀬地域と限定し、学習内容も「須賀川市史」に記載されている内容にとどめても地域社会を充分に理解でき、郷土愛が養われると思われる。
図2) 古代の道と磐瀬駅家
古代の道を地図上に記入して現在の道路と比べてみよう。
須賀川市略図
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(3)学習形態と学習活動
高校における日本史学習指導の実態は、学習内容は事件・事項中心、学習形態は講義中心といってよい。人間の世界には明らかにされていない面やわからない面がある。ことに歴史的世界にはそれが多い。とこるが、事項の解説型の授業では明らかにされた面のみを結論的に「教える」ことになる。それでは生徒の歴史に対する疑問・関心・学習意欲はそこなわれ、「教室での授業」のための学習だけに終わってしまう。
まず、歴史学習では、歴史には解明されていないことが多いということ、そして解明されていない部分も調査・研究によって徐々に解明されていることが理解できればよいと思われる。
この立場に立って、歴史学習は生徒と教師の共同学習となり、教師は情報を提供することによって実質的な指導ができると考えられる。
そのような考えのもとに学習形態として課題学習をとりいれ、学習活動として調査・研究という生徒の自主的な学習活動をとりいれた実践を試みた。
(表1))
(4)指導上の留意点
生徒自身が地域社会を理解するためには生きた教材が沢山あるので、それらの教材を自分の力で調査・研究することに価値をみいだしたい。
課題学習は生徒自身の自主的な学習活動がどこまで出来るかが学習の成果にもなるので、教師としては生徒自身に地域社会の理解に対して興味関心を充分喚起させ、また、生徒の疑問点や質問に対して気軽に答え、協力して個別指導を充分行うことに留意すべきである。さらに調査方法も具体的に指示して指導することも大切であるし、図書館、博物館等に協力を依頼したり、資料等の提示をしてやることにより生徒の調査・研究の熱意がわくよう心がけたい。
次に、近年地方史研究がさかんに行われ、地方史が徐々に解明されて来ている。それらの研究成果を充分活用させる環境づくりを心がけたい。歴史教育も地方史の積みかさねにより中央史が形成されるという考え方が一般的になり、地方史が重視される故である。
3、結果の考察
実践の結果、生徒の興味関心は大変高まった。特に、調査・研究する過程では苦労が多かったようであるが、地域社会を価値あるものとして受けとめ郷土愛が養われたようである。さらに
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