教育福島0096号(1984年(S59)11月)-009page

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たしかにそういった状態こそ健康であるといえるだろう。複雑・多様化した現代社会においては、「身」に対する負担より「心」に対する負担が大きいといわれる。ところが「心」の健康状態を把握することは、「身」の健康状態を把握するより困難である。

イ 医療費からみた教職員の健康状態

前述のように健康状態を尺度として指標化することは困難であるが、ここでは医療費の状況からみた教職員の健康状態を考えてみたい。

表1は、教職員の本人医療費の全国平均と福島県の教職員本人医療費の過去五年間について比較したものである。これを見ると福島県の教職員は、全国平均より受診率において入院・外来とも過去五年間常に上回っている。図1、図2は、それを図示したものである。医療機関にお世話になる回数が多いから、すなわち健康状態ではないということは早計であるが一応の目安と考えて頂きたい。ただ、この数値の開きは後述するとおり決して大きいわけではない。

ところで、一件当たりの金額は、福島県の教職員の場合、外来においては全国平均より下回り入院についてはその逆となっている。これは、どのような意味が有るのであろうか、単純な考えではあるがカゼ等の軽い病気が多くその為に通院する回数が多いのではないかと考える。また入院において全国

 

表1 本人医療費(組合員1人当たり)金額・1件当たり金額)

表1 本人医療費(組合員1人当たり)金額・1件当たり金額)

(注)

1.医療費(薬剤、看護、移送料を除く。高額医療給付を含む)

2.組合員1人当たりは年間平均組合員数で除したものである。

3.受診率=件数/年間平均組合員数

4.年間平均組合員数は、老人保健加入者及び継続長期組合員を除く。

 

図1福島県と全国平均の受診率の推移 (入院)

図2 福島県と全国平均の受診率の推移 (外来)

 

図2 福島県と全国平均の受診率の推移 (外来)

 

 

 

 

 


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