教育福島0097号(1984年(S59)12月)-037page

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方法の改善をはかる。

2) 第二分野の学習指導においては、郷土の自然を生かした野外観察学習を積極的にとりいれるよう工夫する。

3) 地域素材を指導過程のなかに適切に位置づけ生徒が主体的に活動できるようにする。

(二) 「身近な素材」については、次のように考えた。

1) 生徒が日常生活の経験を通して、その性質についてかなりの知識をもち、日常使用されている道具や器具および物質。

(例) 電燈、乾電池、ばねばかり、アルミハク、砂糖、食塩など。

2) 地域性をもち、多くの生徒の興味、関心をひきつけることができる生物、岩石、地層、海岸、川、湖沼、森林。

3) 身近に栽培が行われている田畑、花壇、森林、飼育されている動物など。

4) 特に興味をもっている生徒以外は、ほぼ同程度の知識をもつていると考えられる太陽、月、星座など。

 

四、研究の構想

 

一年次(昭和五十九年度)

(一) 身近な素材を生かした理科指導上の問題点を摘出する。

(二) 各分野における研究課題を設定する。

(三) 指導要領の内容及び教科書に示されている観察や実験内容を検討する。

(四) 各分野の研究内容を設定し、実践する単元を選びだす。

(例)

○分解者のはたらき

○地球は動いている

○電流と仕事

(五) 身近な素材を生かしたり、直接経験を重視する理科指導のあり方について検討を加え、授業展開案を作成し実践する。

 

二年次(昭和六十年度)

(一) 一年次にひきつづき、実践する単元を選びだし、授業展開案を作成して実践する。

(二) 授業研究の考察をしてまとめる。

また、考察に基づいて、必要があれば観察や実験内容の再検討をする。

 

五、研究の内容

 

次のような研究内容をまとめて昭和六十年度末に刊行したい。

(一) 主題設定の理由

(二) 研究課題

(三) 研究の内容

一分野、二分野にわたり選びだした単元について研究の内容を示す。

(四) 研究の概要

授業実践例は、次のような順序でまとめる。

1) 単元名

2) 研究の視点

3) 単元の目標

4) 指導計画

5) 本時の目標

6) 指導過程

7) 考察

(五) 研究のまとめ

 

六、おわりに

 

学習が成立するためには、身近な素材を学習の対象として取り上げ、興味や関心をもたせ、生徒が問題意識をもって、主体的な学習ができるような手だてを講ずることが必要である。

このことを常に念頭において、授業実践をしていきたい。

学校の周辺では、土地開発や都市化などによる自然環境の変化がすすんでいるが、少し目を遠方に向けると火山や湖沼、森林、海岸などまだめぐまれた自然が県内には多く残っている。今後、中学校においては、理科の学習としてそれらを生かしていく工夫がぜひ必要であると考える。

日常の授業実践を通して、身近にある素材を理科指導という観点から見なおして、素材の教材化をはかることにより、生徒が自ら問題を解決しょうとする意欲が高まることをねらって本研究を推進していきたい。

 

郷土に生きるゲンジボタルの飼育と観察(福島市立吾等中学校)

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卵パック容器などを利用して電解質・非電解質を調べる

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