教育福島0097号(1984年(S59)12月)-038page
昭和59年度
第35回福島県学校
図書館研究大会
−報告−
図書館コーナー
去る十月十八日(木)、昭和五十九年度福島県学校図書館研究大会いわき大会が、いわき市の玉川幼稚園、小名浜第一小学校、玉川中学校を会場にして開催されました。
この大会は、学校図書館のあるべき姿を再認識し、絵本や読書を通して創造性を高め、思いやりのある人間性豊かな幼児及び児童生徒の育成をはかることをめざしたものであり、各会場では、
玉川幼稚園
幼児が自ら絵本に親しみ、好きになるための教師のはたらきかけをどのようにしたらよいか。
小名浜第一小学校
児童が意欲をもって本を読み、豊かな読書力を育てる指導をどうしたらよいか。
玉川中学校
生徒の読書能力を高め、意欲的な読書活動をさせるための指導をどうしたらよいか。
の研究主題のもと、公開授業、公開保育、授業参観、分科会、講演等に熱心な研究討議がくりひろげられた。
※分科会の発表者・主題等
●第一分科会
豊かな感想を育てる読書指導
いわき市立小名浜第不学校教諭 岡本安由
心にくいいる読書感想文を書かせるための効果的な読書指導
猪苗代町立千里小学校教諭 本間千代子
ここでは読書の生活化、文学教材を年間指導計画に入れる工夫、「読書ポスト」の活用など実践への努力が報告され、活発な話しあいがあった。
●第二分科会
児童の読書意欲を高めるための学校
図書館利用指導
いわき市立小名浜第不学校教諭 菊地 列子
実践化を促す図書館の利用指導
白河市立白河第不学校教諭 高久 幹夫
この分科会では、低学年用代本板の作成と利用、二分の一学習指導の充実など特色ある報告がなされた。
●第三分科会
児童に親しめる図書館の管理と運営
いわき市立小名浜第不学校教諭 椎根 幸男
原町市立石神第不学校教諭 高橋美由紀
第三分科会では、学校図書館の環境づくり、児童会図書委員の活動等魅力ある学校図書館のあり方について討論が深められた。
●第四分科会
生徒の読書能力を高め、意欲的な読書活動をさせるための指導
いわき市立玉川中学校教諭 梅田 伸子
読書能力を高めるための指導
東白川郡鮫川中学校教諭 栗田 健一
ここでは図書を資料として活用した授業の実践、感想発表会等の実践、生徒の読書能力の分析等について発表があり、視聴覚教材の活用とともに、読書でなければ身につかない力を高める必要があることが強調された。
●第五分科会
国語科学習を充実させるための学校
図書館の利用
いわき市立小名浜第甲学校教諭 渡部 迫弘
教科指導を充実させるための利用指導
岩瀬郡岩瀬村立岩瀬中学校教諭 滝田 若菜
「楽しみ読み」「調べ読み」「考え読み」を意図的に国語科学習で展開する指導について話しあいがあり、また、教科による図書館利用実態調査が報告された。
●第六分科会
幼児が自ら絵本に親しみ、好きになるための教師の働きかけはどのようにしたらよいか
いわき市立玉川幼稚園教諭 石上 安子
絵本選定上の留意点、幼稚園にふさわしい絵本の要素等をもとに保育実践例が報告され、教師の働きかけの重要さが指摘された。
●第七分科会
親と子のふれ合いを深めるために本の読ませ方をどうしたらよいか。
いわき市立小名浜第不学校PTA 佐藤 緑子
いわき市立小名浜第不学校PTA 鈴木 信子
ここでは家庭の読書のあり方、特に親の読み聞かせ、成長にあった本選び等活発な意見の交換が行われた。
(文責 総務課広報係)