教育福島0098号(1985年(S60)01月)-039page
虫や小さな生き物をさがし、なかよしになる。
○ なかよしの虫の家を作り、餌をやったりして、飼いながら虫と遊ぶ。
○ なかよしの虫の絵をかく。
○ なかよしのかたつむりと、いろいろな遊びをして特徴をつかみ、かたつむりを粘土でつくる。
○ 学校にいるキンギョをすくって友達になり、キンギョを飼って育てる。
○ なかよしになったキンギョの特徴をとらえて絵かかく。
○ なかよしになった生き物を自然にかえし、お別れをする。
理科と図工をあわせたために、ゆとりをもって活動させることができ、遊びの中から理科のねらいである虫や生き物の「食べ物」、「体の形」、「動き」などの特徴をとらえ、楽しい造形活動を展開することができた。
またこの単元では、三春町内の低学年の先生方に本校に来ていただき、合科的な指導のあり方についての研修会で「キンギョとなかよしになろう」の提案授業もおこなった。
子どもたちも一人一人個性ことんだ作品を仕上げ、本時のねらいは十分に達せられたとのご指導をいただき、今後の実践への励ましをいただいた。
イ、単元「たなばたまつりをしょう」
〈音楽・図工・国語書写〉
(指導計画省略)
この単元は「まつりをしよう」という子どもの大好きなテーマを課題に、ささかざりを作り、たなばたさまの歌を歌い、たなばたさまのお話を聞いたりゲームをしたりして豊かな情操を養うことをねらい、一人一人の表現活動を大切に展開してみた。
みんなで協力して一つのものを作り上げる喜びや(たなばたかざり)一緒にゲームや歌を楽しむことができ、伸び伸びとした活動が見られ、音楽と図工のねらいも合科的な指導したほうが、より効果的に達成できたのではないかと反省している。
ウ、単元「うごくおもちゃをつくってあそぼう」
〈理科・図工〉
(指導計画省略)
この単元では、理科的な学習としてのおもちゃの動くしくみをもとに、美しく楽しいおもちゃを作り、遊びを通してよりよいものに作り直していく活動を重視して展開した。
そのため一人で製作する時間を多くとり、身近な材料を工夫して、作る、動かす、作りかえる、動かすをくり返しながら、自分で作ったもので遊ぶ楽しさを十分に味わうことができた。実際に動かすという体験を通し、風やゴムの働きがよくとらえられ、飾りつけるという図工のねらいも達成できた。
4) 指導計画の改善と年間指導計画の作成
ア、年間指導計画改善の視点
これまで、試案的な指導計画のもとに実践を通して検証してきたが、それらの反省に立って改善点を明確にし、年間指導計画を作成することにした。
試案として作成した指導計画の改善の視点
○ 学校をたんけんしよう
五教科組み合わせなので、各教科のねらい達成があいまいになり易い。一年生の入門期の指導のあり方について検討してみる。
○ どうぶつとなかよしになろう
図工科で内容を欲ばりすぎたため時間がオーバーするので、表現は「粘土」に重点をおいて内容を精選する。
○ たなばたまつりをしよう
音楽と図工の内容は全くよくとけ合うが、展開の過程における各教科の位置づけ、関連を効果的に組みかえる。
○ 木のはや木のみであそぼう
理科の「花だんの手入れ」に関する内容は合科からはぶき、 「木の葉や木の実」にしぼって内容を精選する。
○ うごくおもちゃをつくってあそぼう
本校児童の実態から、「風」と「ゴム」のどちらかに重点をおいて合科にしたほうが効果的である。
○ お話をかみしばいにしよう
「お話の絵」のねらいからは、国語科と合わせることに無理があり、各教科の目標達成には問題がある。
イ、年間指導計画の作成
・単元「たのしいいちねんせい」
社会(3) 理科(3) 図工(2)…四月
・単元「どうぶつさんとあそぼう」
理科(4) 図工(2)…六月
かたつむりの学習から(夢中で学習にはげむ子どもたち)