教育福島0106号(1985年(S60)11月)-017page
五、民俗文化財調査(諸職調査)
県内各地に伝承されてきた様々な生活用品等を製作する伝統的技術は、近年の技術開発と生活様式の変化によって急速に衰退しているので、これらの技術をもった職人の様々な職種(諸職)を緊急に調査し、記録保存を図る。
昭和六十年度 九十種調査
昭和六十一年度 六十種調査 報告書刊行
六、「中世城館跡」調査
近年、開発行為により、影響が懸念される中世の城、館、屋敷、砦、烽火台、物見台跡等を中心とする関連遺跡について、位置、規模、遺構の残存状況、周辺の歴史的状況等について調査し、記録保存を図る。
昭和六十年度 基礎調査
昭和六十一年度 本調査
昭和六十二年度 補足調査 報告書刊行
七、「福島県の指定文化財」(要録)の作成
県指定文化財の指定内容等を集録、解説した「福島県の指定文化財」(要録)を、昭和五十八年度から三か年継続で作成しており、本年度刊行する。
八、文化財保護指導者講習会
文化財に関する知識の普及と愛護精神の高揚を図ることを目的として、次のとおり開催した。
○日時 昭和六十年七月二十五〜二十六日
○場所 三春町中央公民館
○講義及び講師
「歴史資料について」
(財)福島県文化センター
歴史資料課長 誉田 宏
「久川城跡の指定と保存」
伊南村教育委員会
教育長 大桃 博
「地名研究の動向と調査の方法」
千葉大学助教授 谷川 彰英
「歴史民俗資料館の役割」
三春町歴史民俗資料館
館長 松本 登
「天然記念物の保存」
福島県総合緑化センター
参事 安藤 英雄
「縄文人の食生活」
名古屋大学助教授 渡辺 誠
○施設見学 三春町歴史民俗資料館
九、第六回福島県民謡まつり
近年の急速な社会情勢の変化は、生活様式や風俗慣習などに大きな変化をもたらしている。それだけに、生活や仕事に密着して伝承されてきた民謡も変化をとげ、古来の姿を日ごとに失いつつある。
これらの民謡を発掘して、一般に公開し、文化財としての価値の認識を深めるとともに、記録保存を図り、将来に伝えることを目的として開催している。本年度は、次のとおり開催した。
表11「歴史の道」調査一覧表