教育福島0108号(1986年(S61)01月)-045page
2)検証授業2とその考察
(音声のねらいに基づく検証授業)省略
3)検証授業3とその考察
(語句の意味理解のねらいに基づく検証授業)
(ア)単元名「石うすの歌」
(イ)目標(省略)
(ウ)指導計画(省略)
(エ)本時の指導
○本時のねらい(省略)
○音読のねらい
石うすの描写の部分をくり返し音読し、その読み方について話し合うなかで、作品の主題をとらえようとする。
○指導過程省略
(オ)実践とその考察
本時では、「言葉の意味理解のねらい」に基づく指導をして、石うすの描写に着目し、辞書的意味の把握を経て、中心語句「石うす」と主題とのかかわりをさぐることである。
展開にあたっては、初発の感想から主題を単に「戦争のもたらす不幸」としかとらえきれない児童が数多く予想されるため、石うすの描写(特に「だまって泣いている」から「勉強せえ」)の音読のし方を話し合わせるなかで、石うすの歌が、人々の気持ちを表すことを十分児童に認識させた。これにより、千枝子像を明確に浮かび上らせ、主題に深くせまることができた。
4) 検証授業4とその考察
(情感表出のねらいに基づく検証授業)
(ア)単元名「やまなし」
(イ)目標 (省略)
(ウ)指導計画 (省略)
(エ)本時の指導
○本時のねらい(省略)
○音読のねらい
ゆったりと満足気に泳ぐ魚とかわせみ。すばやい動きの様子を話し合い、その緩急に気を付けた「表現読み」ができるようにする。
○指導過程省略
(オ) 実践とその考察
「情感表出のねらい」に基づく本時の音読の指導は、魚がかわせみに襲われるのを見た兄弟ガニの恐怖や、弱肉強食の世界を深く読みとったうえで、表現読みすることである。
展開にあたっては、まず、「五月」の場面の終末部分の「心配するな」と父親カニから声をかけられても恐れている子ガニの気持を発表させることから、かわせみが魚をとる弱肉強食の世界のすさまじさをとらえさせることにした。そのなかで児童は、子ガニの恐怖を「生まれて初めて見る、すばしつこい魚を殺す程のかわせみの殺りくの速さへの恐怖」と見通した。そこで、その見通したものが、本文の「いきなり・ぎらぎらする鉄砲玉・コンパス・白い腹がひるがえる・居すくまってしまう」で描写させることに着目させ、自分なりに音読プリント下段に情景をまとめさせた。その後、情景のまとめ
表3 指導過程
〔本時の目標〕全文を読み通し、心に残ったことを話し合い、自分なりの学習課題を持つことができる。
展開過程