教育福島0108号(1986年(S61)01月)-054page

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〈まちからむらからこんにちは〉

 

成人大学移動講座

生涯学習に意欲

鏡石町教育委員会

 

はじめに

 

鏡石町は、県の中央部郡山地方広域市町村圏の南に位置し、小学唱歌「牧場の朝」の町として、また、未来像を田園都市におき、「明るい環境、豊かな緑地、調和で築く鏡石」実現のため、行政諸施策を展開している人口約一万二千人の都市近郊型農村である。

 

一、鏡石町社会教育の概要

 

鏡石町教育委員会では昭和五十九年度より、社会教育の重点を「町民一人一人の生涯学習の機会と充実を図る」ことにおき、次の五大施策を掲げ推進してきた。(表1)

(一) あすをになう青少年の健全育成の推進。

(二) 自ら学び生きがいを求める社会教育の推進。

(三) 健康と体力の向上をめざす社会体育の推進。

(四) 地域の伝統を生かし、創造性をはぐくむ文化活動の推進。

(五) 社会教育関係職員の資質の向上と充実。

 

二、成人大学の概要

 

(一) 鏡石町成人大学

町の成人大学は、昭和五十九年成人の学習要求にこたえ、「たった一人しかない自分、たった一度しかない一生、本当に生かさなかったら、人間、生まれてきたかいがないじゃないか」を根本精神に、学習内容等次の事項に配慮し、年十回講座(移動講座二回を含め)として開設した。

1) 人生に夢と活路を与える。

2) 教養を高める。

3) 自己の生き方を顧みる。

4) 創造的な地域づくりに結びつく。

5) 移動学習で自己を啓発する。

6) 希望により特別講座を設ける。

7) 三十代以上の各職種各層の成人で構成する。

8) 途中からでも加入できる。受講生の学習意欲はおう盛で「いい出会いから学ぼう」を合い言葉に、講座は回を追うごとに充実していった。

最終的には受講生も五十一名となり、「ミロ回顧展」「N響演奏会」「生涯教育宣言の町、金ヶ崎町を訪ねて」東北大学開放講座「新ライフサイクル考」など、特別希望講座を含め十三回講座となった。

 

(二) 福島県成人大学移動講座

昭和六十年度成人大学講座は、県教育委員会の「成人の学習要求の高度化に対応して、大学が設置されていない地域に大学の教官を講師として派遣して、質の高い成人大学移動講座を開設する」事業と、鏡石町の成人大学事業を合わせ、福島大学教育学部の教授、助教授を講師として町に迎え、次のような概要で実施した。(表2参照)

○ 期間について

昭和六十年七月から十一月まで

○ 対象者について

県中地区の成人一般を対象とし、特に須賀川、岩瀬地区に呼びかける。

○ 学習時間について

講義を中心とした学習は二十時間とし、その他特別移動講座を二回設けて十回講座とする。

○ 学習方法について

学習は講義を主体として、さらに講義に伴う質疑、話し合いの時間を設け学習を深め充実する。

○ 学習主題について

豊かな人生を過ごすために、共に現代社会の理解を深め、創造的な地域づ

 

表1 鏡石町の社会教育概要

表1 鏡石町の社会教育概要

 

 

 


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