教育福島0108号(1986年(S61)01月)-055page

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くりをめざし生きがいを学ぶことが主たる学習の主題である。

○ 学習内容について

学習内容は、講師陣が教育学部の教官であることを前提に、現代一般成人が抱えている諸問題を学習課題として取り上げ、左の学習計画を作成した。

なお、学習計画作成にあたって、特に次の点に留意した。

● 地域の人々と交流を図り、関心を高めるために、広く一般に講座を四回開放する。

● 受講生の見識を高め、自己啓発と受講生相互の親睦を図るため一泊二日の移動学習を計画する。

● 家族内での対話と受講生家族相互の交流を深めるため、親、子、孫参加の三世代交流移動学習を実施する。

(三) 県成人大学移動講座を実施して

本年度の講座に参加したのは、鏡石町、須賀川市の成人七十名である。

受講生の構成は、年齢、職業など様々で夫婦組もあった。各人とも受講には苦労していたようである。しかし、

「すばらしい先生方のお話は、自分の視野を拡大する意味で参考になっている」との声は自信に満ちていた。

特に「生活のしかた」「これからの教育」では現実の問題としてとらえ、話し合いは活発であった。その主体的な学習態度・意欲からは、人間が本来、無意識に持っている「自己創造への欲求」を感じとることができた。また、受講生は、学習という行動を通し生き生きとしていた。

 

三、今後の課題

 

今後、成人大学講座を開催するとき、内容・運営等に関し次の事に留意し実施する必要がある。

(一) 学習計画作成にあたって、日本と世界、政治経済、家庭教育などの今日的問題と郷土の歴史及び芸術文化にも目をむけ内容の充実を図る。

(二) 講師との話し合いを重視する。

(三) 地域の若い世代との交流学習をもち、成人男子の参加を促進する。

(四) 講座の運営委員会の運営参加を強化し、自主運営ができるように援助する。

 

おわりに

 

鏡石町教育委員会では、「自ら求め、自ら学び、心豊かなたくましい町民の育成」をめざし、社会教育では、町民一人一人の生涯学習の機会と充実を目標に、諸施策を実施している。

特に、 「自ら学び生きがいを求める社会教育の推進」事業は、生涯教育の推進という観点から重視している。

今回「福島県成人大学移動講座」事業もその一環として実施した。

事業は、地域と受講生に大きな影響を与え、「この事業は、今後も継続してほしい」という声となった。

 

表2 成人大学移動講座学習計画

表2 成人大学移動講座学習計画

 

表2 成人大学移動講座学習計画

成人大学講座の風景

 

 

 


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