教育福島0109号(1986年(S61)02月)-008page
昭和61年度福島県教育委員会重点施策を設定
“未来をひらく心豊かなたくましい人間”の育成をめざす
県教育委員会では、「第3次福島県長期総合教育計画」及びこの計画の「第1期実施計画」に基づき、「昭和六十一年度福島県教育委員会重点施策」を設定しました。
以下、第3次長計と第1期実施計画について簡単に紹介し、あわせて昭和六十一年度の県教委重点施策についてお知らせいたします。
「福島県長期総合教育計画」は、昭和四十一年四月策定の第1次計画、昭和五十三年三月策定の第2次計画と、すでに二次にわたって策定されてきました。この間、県教委は、教育計画に示された理念を具現するため、短期の実施計画を策定し、国の文教施策や県政の方向を踏まえ、県民の教育.文化に対する要求に応えるため、諸施策・事業を推進してきました。
この結果、本県の教育・文化の水準は高まり、質的にも著しい向上・発展を遂げてきました。しかしながら、近年の経済や人口、産業構造の変化、県民の生活や価値観の多様化など社会・経済の急激な変化に伴い、教育・文化行政は種々の新たな課題に直面してきております。
このような状況に対処し、本県教育・文化のより一層の発展を期すために教育をとりまく現状と課題を踏まえ、長期的展望に立った総合的・体系的かつ効率的で重点的な行政施策の推進を図るため、昭和六十年三月に「第3次福島県長期総合教育計画」(昭和六十年度〜昭和七十年度)を策定したわけです。
この計画は、生涯教育の理念に立って、教育諸条件の整備充実を図り、新たな時代に呼応した活力ある福島県づくりを担う「心豊かな たくましい人間」の育成を目指すものです。
計画の策定の視点は、
一、豊かな人間性をもつ県民の育成
二、充実した学習社会の実現
三、高齢化社会への適切な対応
四、地域性豊かな文化の創造
五、健康と体力づくりの推進
六、国際性豊かな県民の育成
の六つであり、教育の究極の目的である「人格の完成」を目指していこうとするものです。
以上の第3次長計の具現化のため、昭和六十年度から同六十二年度までの三か年を期間とする短期の「第1期実施計画」を同時に策定しました。この実施計画は、昭和六十二年度を目標年度として、計画期間中における教育・・文化行政運営の具体的方向を示したものです。
昭和六十一年度の福島県教育委員会重点施策は、第3次長計と実施計画に基づいて設定されたものであり、昭和六十一年度の本県教育行財政推進の重点施策を体系化したものです。
未来をひらく
心豊かな たくましい人間
の育成をめざして、次のとおり重点施策を設定いたしました。
一 生き生きとした学習社会の形成をめざす生涯教育の推進
二 あすをになう青少年の健全育成の推進
三 豊かな人間性と創造性をはぐくむ学校教育の推進
四 生涯をのりこえ社会参加をめざす養護教育の推進
五 心のふれあいと生きがいに満ちた社会教育の推進
六 伝統を生かした地域性豊かな文化活動の推進
七 健康で活力ある生活をめざす保健体育・スポーツの推進
以下、この重点施策について、その概要をお知らせいたします。
なお、この六十一年度重点施策の詳細については、今年の三月下旬には各学校、関係機関へ配布されますので是非御一読をお願いします。
(なお、前述の第3次計画と第1期実施計画は、すでに去年の四月に各学校等へ配布されておりますので御参照下さい。)