教育福島0109号(1986年(S61)02月)-026page
効果的な活用を図る。
(三) 適切な発問を工夫し、児童生徒の見方、考え方、感じ方、更には人間としての生き方についての自覚を深めさせる。
(四) ねらいや資料の特質、児童生徒の実態に応じて多様な学習形態をとり指導の諸方法を十分駆使して、深まりのある学習活動とする。
四 指導の効果を高めるために、道徳性の評価について工夫する
(一) 指導前後の児童生徒の実態を把握することに努め、一人一人の児童生徒の変容を多様な機会と場において明らかにし、授業の改善充実を図る。
(二) 道徳の時間及び学校の教育活動全体を通じて行われる道徳教育についての評価の観点と方法を明確にする。
特別活動
特別活動は、児童生徒の「望ましい集団活動を通して」「自主的、実践的な態度」の育成を目指すものであり、自己教育力を高める上からも、重要方意味をもつ教育活動である。
各学校においては、特別活動の教育的意義や価値を正しく認識し、児童生徒の実態を的確に把握して創意ある教育活動が展開されるよう工夫する必要がある。
このため、次の点に努力する。
一 集団活動をより充実させるため、実態に即した創意ある指導計画に改善する
(一) 学習指導要領及び指導書「特別活動編」の理解を深め、全職員の共通理解を十分図り、自校の教育目標の達成を目指した特色のある計画となるよう工夫する。
(二) 各内容の特質についての理解を一層深め、内容相互の関連を図るとともに、前年度の指導の反省を生かし、それぞれの計画の充実に努める。
(三) 特別活動の内容に応じて、計画作成に児童生徒を参加させたり、発達段階に即して主体的な活動ができるよう配慮する。
(四) 特別活動の各内容と「創意を生かした教育活動の時間」については、それぞれのねらいを明確にして実施し、必要に応じて関連づけを図り一層充実するよう努める。
(五) 特別活動における評価の充実を図るため、観点を明らかにした評価計画を作成するよう努める。
二 児童生徒による自主的、実践的な活動が充実するよう指導法の改善に努める
(一) 特別活動の指導の基本方針について共通理解を深め、全職員による一貫性のある指導を進める。
(二) 児童生徒と教師、児童生徒相互の人間的な触れ合いを深め、望ましい集団の形成に努める。
(三) 児童生徒が、発達段階に応じて、自主的、実践的活動に意欲をもって取り組めるよう努める。
(四) 各内容ごとに活動の過程や成果について絶えず反省と評価を行い、実態に即した指導ができるよう努める。
(五) 特別活動についての研修を現職教育の一環として位置づけ、全職員が特別活動の教育的意義や特質についての理解を深め、指導法の改善に努める。
三 各内容ごとの重点
(一) 児童・生徒活動
(1) 学級会活動においては、話合い活動や係活動などの実践を通して、学.級の諸問題等を主体的に解決を図るよう援助・指導に努める。
(2) 児童会・生徒会活動においては、児童生徒の自治的活動の範囲を明確にして、自発的、自治的な実践活動を助長するよう援助する。
(3) クラブ活動については、児童生徒の希望を尊重し、一人一人の特性や能力が十分発揮できる場となるよう考慮し、自主性、社会性を養うとともに個性の伸長を図るよう努める。
(二) 学校行事
(1) 各行事のねらいを教育目標との関連から明確にするとともに、内容及び時期等について十分に吟味をして精選を図るよう努める。
(2) 学校行事を実施するに当たっては、児童生徒に、単に役割分担をさせるだけでなく、児童会、生徒会活動との関連を密にしながら、意欲的に参加させる手だてを工夫する。
(三) 学級指導
(1) 生徒指導との関連を密にするとともに、学級における児童生徒の生活や実態に密着した指導を計画的に行い、実際に生きて働く知識、態度、習慣の育成を目指すよう努める。
(2) 教育相談どの関連を図って、一人一人の児童生徒に対する援助・指導が徹底するよう努める。特に中学校においては進路指導の時間の確保を図り、計画的、継続的指導に努める。
へき地・小規模校
へき地の学校並びに少人数学級における指導は、基本的には、他の学校と変わるものではない。学校の規模や学級の編制、施設設備の状況に即しなが