教育福島0109号(1986年(S61)02月)-040page

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昭和60年度幼稚園・小・中・養護学校教職員研究論文

《特選》

 

自己学習能力を育てる工夫

会津若松市立行仁小学校教諭

目黒豊光

 

一、研究の趣旨

 

一、研究の趣旨

 

算数科目の目標を少しでも達成させてやりたいと願い、筋道を立てて考え、処理する能力と態度を育成するために、教育機器を活用することの研究を進めてきた。特に「見通す」段階を重視した、OHPと反応分析装置との複合利用による指導を続けた結果、前記の能力と態度が、少しずつ身についてきているようである。

今日の学校教育に期待されているものは、断片的な知識・技能ではなくて、‘組織的な・確実な〈学ぶ力〉の生涯にわたって持続する能力だといわれている。それ故に、教師が毎日の算数科の授業で目指すものは、筋道を立てて考え、処理する能力と態度を基盤として、児童の自己学習能力をいかに育てるかであると考える。このことは、現在において最も重要な、学ぶ態度の育成にかかわることであるとともに、やがては「生涯学習」の基本となることである。

現実の児童に目を移したとき、主体的に学んでいく姿勢が足りないことは、否定できない事実である。ややテーマが大きすぎるきらいはあるが、今までの研究の上に立って、少しでも自己学習能力を身につけた児童を育てていきたいと考え、本主題を設定した。

 

二、研究仮説

一単元、あるいは一単位時間の学習において、(1)学習の計画を立て、〈プラン〉(2)実行(解決)し、〈ドゥー〉(3)評価する〈シー〉という一連の学び方を学習習慣として身につけさせれば、学習のひとり立ちができ、自己学習能力が育つであろう。

(1)プラン

1)一単元における学習計画

2)一単位時間における解決の計画

(2)ドゥー

1)自力解決と集団思考による学習の深化

2)つまずき解消のための補説の場の設定

(3)シー

1)一単元における自己評価

2)一単位時間における自己評価

 

三、研究方法・内容(省略)

 

四、研究の概要

 

まず、自己学習能力は、次の四つの側面から構成されていると考えられる。

○学習目標を見つけていく力

○学習方法を見つけていく力

○学習を自分の意志で進めていく力

○学習の過程や結果を評価していく力

(一) 自己学習能力を育てる全体構造

学習のプラン・ドゥー・シーとは、広義には一単元を通して、狭義には一単位時間の中で身につくものである。

(資料1)

 

資料1 自己学習能力を育てる全体構造

〈1単元の学習過程〉

(二) プラン(学習計画)の立てさせかた

 

(二) プラン(学習計画)の立てさせかた

児童が意欲的に取り組むときとは、学習課題を明確につかみ、何をどうす

 

 

 


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