教育福島0115号(1986年(S61)10月)-036page
昭和六十一年度
県公立高等学校入学者選抜実施要綱決定
合格発表は三月二十日
去る九月十八日、臨時教育委員会は、昭和五十二年度福島県公立高等学校入学者選抜実施要綱を決定し、委員会終了後、佐藤昌志県教育長が記者会見しその内容について発表しました。
席上、佐藤県教育長は、今回の入学者選抜実施要綱の改善のめざすところについて次のように述べました。
「高校入試のあり方については、衆知を集めて検討することが大切であり、本年度も県公立高等学校入学者選抜対策会議(委員長・大槻進福島東高校長)において、十分に検討していただき、過日、報告書をいただいたところであります。
県教育委員会はこの調査研究に基づいたご提言をもとに、昭和六十二年度公立高等学校入学者選抜の基本方針及び実施要綱を決定したものであります。
今回の改善の目ざすところは、昭和六十一年度の骨格を維持、継続する方向にあります」との談話がありました。
この昭和六十二年度高校入試の改善の主要な点は次のようなところです。(表1・2参照)
(1) 一般選抜における日程の改善より綿密な選抜ができるように、
学力検査を三月十六日、合格者発表
を三月二十日にする。
(2) 調査書の「行動及び性格の記録」の取り扱いについては、A)標示をするという手法をとらずに、判定に当たって優れた評定に配慮するという形で重視する。
(3) 転勤者子女の願書提出期限の弾力化
保護者の転勤に伴う一家転住等により、出願書類提出期間に手続きができない者については、出願先変更期間に出願する場合に限り、受付けることができる。
(4) 海外帰国子女の選抜方法の弾力化
海外帰国子女については、その事情により、当該高等学校長は県教育委員会と協議して弾力的に取り扱うことができる。
以上の点を踏まえて昭和六十二年度の公立高等学校の入学者選抜実施要綱が決定されましたが、その基本方針、改訂部分等については、次のとおりです。
一 基本方針
〈一般選抜〉
入学者の選抜は、中学校長より提出された調査書、選抜のための学力検査の成績等を資料として、各高等学校、学科等の特色に配慮しつつ、その教育を受けるに足る能力・適性等を総合的に判定して行うこととする。
1)中学校においては、調査書を厳
正、公平に作成する。
2)高等学校においては、調査書を十分に尊重する。
3)学力検査問題の出題は、中学校学習指導要領に基づき適正なものとする。
4)学力検査を実施する教科は、従前どおり、国語、社会、数学、理科、外国語(英語)の五教科とする。
〈推蔚選抜〉
入学者の選抜は、中学校長より提出された調査書、推薦書及び選抜のための面接を資料として、各高等学校、学科等の特色に配慮しつつ、その教育を受けるに足る能力・適性等を総合的に判定して行うこととする。
表1 昭和62年度福島県公立高等学校入学者選抜日程について