教育福島0117号(1986年(S61)12月)-022page
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学習指導の展開
養護教育課
学校全体に活気のみなぎっているものを感じる学校、それは、児童生徒が多いとか、元気な声が学校全体に響きわたっているとかいう状況とは別に、児童生徒一人一人の態度や、児童生徒に対する教師の対応、あるいは、環境整備を含めた学校全体の雰囲気に起因していると考えられる。
そして、このような学校では、「なるほど」と感心させられるような創意に満ちた特色ある教育活動が展開されており、それらの特色は、学校行事やクラブ活動など特別活動に代表されることが多い。
ここでは、
一、集団を構成する児童生徒が少なく、しかも、障害の重複化傾向が著しいため、「合同朝の会」を楽しく、しかも目的的に活動させ、集団活動の活性化を図っている「いわき養護学校」
二、ぜんそくという障害を改善克服するため、養護・訓練の時間を設けて野外で心身の鍛練を集団で継続指導し、効果をあげている「須賀川養護学校」
の取り組みについて紹介する。
一般に、新しい発想による活動が追加されると、ややもすれば、児童生徒の負担過重となることもあるので、実施に当たっては、教育活動全体の調和を図って推進することが大切である。
合同朝の会
県立いわき養護学校
一、はじめに
本校は、精神薄弱児を対象とした通学制養護学校である。現在、小・中学部合わせて百十八名の児童生徒がいわき市や隣接地区から通学している。
本校では、昭和五十八年度の開校以来、児童生徒の障害の特性や発達段階に基づき一人一人の能力に応じたきめ細かい教育を行うとともに、障害を克服して社会の一員として生活できるよう集会活動を重視し、心身の調和的な発達を図るように努めてきた。持に、経験領域の拡大及び集団生活に必要な基本的行動様式や態度を育成するために、小・中学部の枠をはずした小・中合同の朝の会を重視して実践してきた。
児童生徒が、学級以外の友だちや、先生とふれあい、楽しい学校生活が送れるようにするために取り組んできた一端を紹介します。
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朝の会で体育館に集合する子どもたち
二、指導の実際
(一)目標
1) 集団活動を通してきまりや秩序を守る態度を養う。
2) 全校の児童生徒が集まり、いっしょに活動することにより、集団で活動する楽しさや連帯感を育てる。
3) 係活動を通して、自分の役割を自覚させ、進んで実行しようとする態度を育てる。
(二) 指導の形態
1) 企画立案
特別活動係が中心になり年間計画を作成する(表1)。
表1 昭和61年度合同朝の会年間計画(一部抜粋)
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三十一ページに続く
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