教育福島0117号(1986年(S61)12月)-041page
![]() ![]() ![]() |
![]() ![]() |
1 被服の構成について理解させる。
2 ジャンパースカートの製作に関して、製作の計画、縫製の基礎的知識・技術を習得させる。
3 製作に対して興味と関心を持たせ、積極的に主体的に被服製作に取り組む態度を養う。
3) 配当時間二十四時間
「被服製作」学習の実態調査
図1 主な日常着の調整法
![]()
図2 既製服購入時の意識
![]()
図3 被服製作に関する興味の程度
![]()
図4 興味のある理由
![]()
図5 興味がない理由
![]()
図6 将来の被服製作に対する意欲
![]()
図7 意欲がない理由
![]()
図8 被服製作学習に関する意識
![]()
(三) 指導事例
県北地区の六校を実践校として、各校の実態に応じた指導法の工夫を試みたので、その事例を紹介してみたい。
1) A校「資料作りと活用」
−ミニジャンパースカート−
1 指導のねらい
「やってみよう」という主体的意志を持たせるためには「こうなるのか」という見通しと「これならできる」という自信をもたせることである。その主体的行動へのステップとして実物を製作する前に「ミニジャンパースカート」製作を取りあげてみた。
2 結果と考察
製作後に次のことについて調査してみると「縫い方の見通しがついた」は約六十パーセント、 「実物を縫う自信は前より増した」が七十五パーセントである。
以上のことから、主体的に取り組む学習の導入として実践してみたが被服製作に対する興味と関心が高まり、早く実物製作をしてみようとする意欲を喚起することができた。
2) B校・C校「型紙作りと活用」
1 指導のねらい
既製の型紙を用いて、同一のデザインで製作することは、学習に対して意欲を示さない。そこで最も単純な型紙を用いて「えりぐり、そでぐり、切り替えの位置」などを、各自の個性や好みに応じて創作させる。
また、自己の体型の特徴を把握させ、製図により体型を考慮した型紙作りを指導する。
2 結果と考察
既製型紙を活用して、デザインを変化させた生徒は約八十パーセントで、創造性の高さが示されている。
また製図による型紙作りにも関心が寄せられていたが、製図法は正確に理解されるように、指導上の配慮が必要である。
以上の実践校の他に、D校は「進度差をなくすための指導の工夫」、E校は「個性的な着装の指導」について実践された。
四 研究のまとめ
被服製作の効果的な指導法は、生徒には、被服製作の必要性を正しく把握させ、興味ある学習として関心を高めるような指導法でありたい。それには技術指導にのみ片寄らず、多様化された生徒の実態を分析し、生徒の被服に対する意識や、社会的な背景を熟慮し、現状に即した指導法の工法によって、効果的な学習を目ざしたい。
![]() ![]() ![]() |
![]() ![]() |