教育福島0120号(1987年(S62)04月)-010page
(高学年)
解決しようとする意欲を高めさせながら学習課題を練り上げさせ、資料から読み取った内容を課題と関連づけて考えさせる場を多くすれば、主体的な学習が展開されるであろう。
二、研究の概要
(一) 社会科学習の授業仮説と指導の手だて
(1) 社会科学習の授業仮説
研究授業においては、研究仮説の検証にポイントをおいて実践を進め、低・中・高学年の各ブロック.ことに副主題、仮説を設定し授業実践の視点とした。
(2) 社会科学習の基本的な指導過程
児童の追求が中心となって展開する授業は、児童の思考過程と学習過程が対応しなければならない。「おや、変だ」「なぜだろう」という問題意識を持ち、それが課題意識へと高まっていく。さらに、「見る」「考える」「調べる」などの方法をとりながら自分なりの結論を導き出す形態が一般的である。本研究では、学習者である児童の主体的な活動を重視する立場にたち、次のような指導過程を設定し、実践してきた。(資料2)
資料2 社会科学習の基本的な指導過程
※ 問題意識=「あれっ」「おやっ」「不思議だ」「すごい」等の意識のこと。
※ 課題意識=問題意識に自分なりの予想が加えられるものであり、さらに全員のものとなっているもの。