教育福島0120号(1987年(S62)04月)-042page

教育センターから

昭和62年度

研修・研究事業の概要

　

はじめに

　

福島県教育センターについて、昭和六十二年度の研修・研究事業の概要を紹介します。

当教育センターの行う事業は、福島県教育センター条例によって次のように定められています。

○教育関係職員の研修に関すること

○教育に関する専門的、技術的事項の調査研究に関すること

○情報処理教育に関すること

○教育相談に関すること

○教育に関する図書及び資料の作成、収集及び活用に関すること

当教育センターでは、これらの各事業を企画し実施していますが、いずれもその成果を県内の小学校、中学校、高等学校及び盲・聾・養護の各学校での教育実践に生かし、本県教育の振興と充実に寄与することをねらいとしています。

　

一、研修事業について

　

研修事業は、県下の教員を対象にして、教育における専門職としての資質の向上を目指して行われています。

当教育センターが行う研修講座は、第三次福島県長期総合教育計画の施策の基本方向に基づく「教職員現職教育計画」の一環をなしています。

この計画は、県教育庁関係機関が実施する研修について、その効果的な推進と体系化を図るために策定されたもので、その中で当教育センターは、学校経営、教科指導、道徳、特別活動、生徒指導、教育相談等に関する研修を担当しています。

これらの研修はすべて、教職員研修における専門研修として位置づけられ、基本研修の基盤の上に、職責遂行上必要な専門的知識・技能等を重点的に習得し、基本研修の成果を深化・発展させることを目的としています。

研修講座はすべて、一次・二次・共通の研修に区分され、一次は原則として教職経験年数十年未満の者を対象に基礎的内容を中心に研修し、二次は教職経験年数十年以上の者を対象に発展的内容を中心に研修し、共通は教職経験年数に制限をもたず、幅のある内容の研修ができるように配慮されています。

また、講座の形態は、研修内容に応じて、講義・研究協議・演習・実習・制作・実験など、研修者の教育実践に役立つものとなるよう配慮し、運営されています。

各講座とも、その研修の成果に基づいて、教職員の自己研修が発展的に一層活発化し、また各学校の校内研修が更に充実・発展することを期待して進められます。

講師や助言者も、県の内外に幅広く求め、講座の内容にふさわしい多彩な指導陣によりその充実を図っています。

(一)　研修計画

○学校種別研修講座数と講座開設回数

学校種別　講座数　開設回数

小中高共通　八講座　一八回

小学校　一六講座　三六回

中学校　十六講座　二六回

高等学校　二三講座　二五回

合計　六三講座　一〇五回

○学校種別研修人員

学校種別　定員　延人数

小学校　七五五人　八七六人

中学校　五四五人　七二〇人

高等学校　四六三人　五六〇人

盲・聾・養護　二〇人　二七人

合計　一七八三人　二一八三人

○研修講座開設期間と開設日数

講座開始日　昭和六十二年六月一日

講座終了日　昭和六十三年二月五日

講座開設日数　九〇日

　

(二)　研修内容

本年度の研修事業の主な特色は次のとおりです。

まず、研修日数を教育現場の要請にこたえて、これまでの三泊四日から二泊三日にしましたが、講座内容の充実には所員の創意と工夫を生かすよう努力しています。

つぎに、問題行動等の低年齢化の傾向や人間形成の初期の指導の重要性にかんがみ、小学校段階での生徒指導の充実・強化のため、「高等学校生徒指導講座」の校種を変更して「小学校生徒指導講座」としました。そして、