教育福島0121号(1987年(S62)06月)-019page

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解と協力、学校・家庭の連携強化」をめざし、年十二回の学校だよりを刊行すること、保護者への到達度と要望を知るためのアンケート実施を具体的実践項目とした。

方部会運営研究委員会は「家庭・地域の協力と教育的機能の補完」をめざし、方部会の早期開催と方部会内容の改善、学校行事への参加要請などを骨子とする具体的実践項目を設定した。

オリエンテーション研究委員会は「目的意識の醸成と自己実現のかん養」をめざし、オリエンテーション内容の精選、授業参観日の設置を具体的実践項目の中心的内容とした。

学習活動研究委員会は「学習指導と生徒指導の一体化」をめざし、学習活動における生徒指導の充実、学習意欲の高揚とわかる授業の展開、教科担任・HRTとの連携強化、研究テーマにそった授業の展開などを柱とする具体的実践項目を設定した。

これら具体的実践項目の推進に際し、協力体制はどうあるべきかを常に念頭におきつつ生徒指導にあたることとし、研究実践の中からあるべき協力体制を探っていく方策をとった。

全教職員の連携による協力体制の深化と充実を期するため、生徒指導研究推進各委員会委員長会を再三にわたって招集し、全教職員による研究会をも開催した。各委員会毎の研究実践の成果と問題点は、次のとおりである。

1)基本的生活習慣研究委員会

あいさつの励行については、あらゆる場を通じて教師側から積極的に声をかけ、あいさつの本質的理解を促すよう心掛けた。さらに、各場面に応じて適切な態度で正しい表現ができるよう随時指導を行った。

この結果、校内における教師へのあいさつ、友人間のあいさつも時宜を得た情況が見られるようになった。

また八時十分からの校門における登校指導を、再三にわたって実施し、遅刻生徒に対しては個別指導を加えた。

その際、あいさつの励行、所持品、自転車等についてもチェックを行った。生徒には始業のチャイムと同時に着席して授業態勢を整えるよう指導し、教師も遅れないように努めた。遅刻者数の減少は朝の伝達を徹底させることとなった。遅刻についての指導効果は顕著であったといえる。

意識面での認識はあるものの実行が伴わない生徒に、時間厳守の実行力をいかにつけていくかが今後の課題となる。

清掃を徹底するため、全教師はいずれかの区域の清掃監督にあたり、出欠を厳しくチェックした。清掃時を利用してのあいさつ、服装の指導なども個別的に行われるようになり、教師・生徒双方の自覚が高まった。清掃に対する意識は以前から高く、怠ける生徒の少ない本校の伝統がさらに深化した。

一斉清掃監督、担任との連携など協力体制はかなりの推展をみた。再三にわたるアンケートの実施は、そのこと自体、生徒の意識の高揚と実践に役立つこととなった。

多くの教師が自ら時間の厳守に努め校門指導、清掃監督に取組んだ結果、教師・生徒の双方にかなりの変容がみられた。

2)ホームルーム指導研究委員会

研究推進二年次の六十一年四月より、全教職員の一致した意見で職員の打合せを五分早め、八時二十分から始めるようにした。この結果、短時間のホームルーム時間を八時三十分より八時四十分までの十分間、完全に確保できることとなった。

HRリーダー養成研修会は、予定どおり三回にわたって実施した。その内容は、リーダーとしての在り方、ホームルームの雰囲気づくり、話合いの進めかた、レクリェーションの実際などであり、講義と実践の両面から生徒に働きかけを行った。

HRリーダー養成研修会実施後、長時間のホームルームにおいて校舎周辺道路の清掃を自主的に行うクラスが出現したり、研修会における資料を実際に活用するクラスも現れた。

今後の課題は、リーダー養成研修会参加生徒をホームルーム活動においていかに活用するか、より多くの生徒にリーダーシップを身につけさせるにはどうすればよいか、短時間のホームルームを効率よく運営するにはどうすればよいかなどにある。

3)集会指導委員会

集会指導委員会は、集会の効率化について特に意を用いてきた。集会が長引くことは、緊張感を欠き全体が弛緩することにつながるからである。選手壮行会は大学応援団の合宿指導により応援団運営委員会のリーダーを養成するとともに、吹奏楽部の協力を得て生徒・選手に一体感が得られるよう配慮した。生徒会関係の集会は、生徒中心の自主的な集会となるよう生徒会役員の奮起と、全生徒の積極的参加を促した。生徒会役員がいかにリーダーシップを発揮するか、一般の生徒がいかにフォロワーシップを認識するかが今後の課題となる。「集会には全教職員が参加し指導する」という意識と行動が確立したことは、教師・生徒の一体感の醸成にも寄与する結果となった。

4)学校だより研究委員会

「学校だより」は、これまで発行している各種の文書と重複しないよう配慮を加えつつ、予定どおり発行を続けてきた。この「学校だより」は生徒を通じて保護者へ配布しているものの、はたして確実に届いているか懸念されるため、保護者へのアンケートを実施し到達度の把握を行った。PTA方部会では学校だよりを話合いの資料として活用し、親と子のコミュニケーションの一助となっていることが伺われた。多くの教師が原稿執筆依頼に快く応じ、ワープロ操作や印刷にも協力的であった。学校理解と、親と子の対話の掛け

 

 

 


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