教育福島0122号(1987年(S62)07月)-014page
日時 昭和六十年九月十八日(金)
実施の概要
「アメリカの生活」という題で講演会を開催した。スライドによってアメリカの生活が紹介されたほか、コミュニケーションの問題が論じられた。後者のことでは、日本人のいわゆる「建て前と本音」のような心のありかたについての話があり、反省させられた。
3) カール・サンドバーグ氏による講演会(第三回)、
日時 昭和六十年十一月十九日(火)
実施の概要
「アメリカの文化」という題の講演会を開いた。この講演は一般的な文化論で、人間の態度や自然観などが「伝統的社会」と「新しい社会」との比較の中で論じられた。例えば、人間の性質については、伝統的社会では性悪観が、新しい社会では性善観が支配的である、また、人と人の関係としては、伝統的社会では権力主義的または全体主義的傾向を、新しい社会では反権力主義的または民主々義的傾向を持つ、などである。
4) ジャニス・ウェリング嬢による講演会
日時 昭和六十年八月九日(金)
実施の概要
ジャニス・ウェリング嬢が昭和六十年茨城県で開催された筑波科学博覧会にオーストラリア館のアテンダントとして来日勤務した機会をとらえて本校に招待し、「オーストラリアはこんな国です」という題で講演をいただいた。筑波博オーストラリア館での説明を本校で聞くことに意義があった。オーストラリアが科学技術の国として着実に成功への道を歩んでいることが印象深かった。
5) スーザン・ブルエット嬢による講演会
日時 昭和六十一年六月十四日(土)
実施の概要
オーストラリア大使館の文化部が同居している豪日交流基金の職員、スーザン・ブルエット嬢を本校に招へいし、「日本とオーストラリア」という題で講演会を開催した。これは、日豪間の共通点と相異点をよくまとめた講演であった。例えば、日豪間に共通する点は、都市生活者が多く(両国の都市人口集中度がほぼ同じ)生活環境が似ているから、お互いを理解しやすい。また、相違する点は、日本の方がオーストラリアよりも文化遺産(史跡・文学作品・芸術品・禅など)が多い。生活、例えば食生活も多彩である。また、資源に乏しい日本が思いのほか豊かな経済生活を営んでいるなどであった。
6) 国際理解のための公開討論会(第一回から第三回まで)
日時
第一回 昭和六十一年七月八日(火)
第二回 昭和六十一年八月二十八日(木)
第三回 昭和六十一年十月二十日(金)
実施の概要
生徒の国際理解を容易にし、また、国際理解に対する興味を喚起するように、パネル・ディスカッションを導入し、「外国人の日本観」、「日本人の外国観」最後に「国際人となるために」という順序で行った。
第一回の公開討論会では、県内三名のオーストラリアからの留学生を招き、日本に対する感想を述べてもらった。
第二回では、本校生の留学体験を中心にディスカッションを行った。この会合では、外国(アメリカ)は自由や平等や博愛の概念が観念的なものでなく、実感として感じられる国であることなどを理解した。
第三回では、生徒だけでなく教師もパネリストとして討論に参加した。この会では、野口英世や新渡戸稲造のような優れた国際人が日本にも存在していたという話題に強い感銘を受けた。
(三) 姉妹校との交流
1) 姉妹校選定の経過
◎昭和六十年八月七日(水)
姉妹校の選定に当たっては、本校が従来留学生を受け入れ、派遣してきた経験を重視し、対象をオーストラリアに限った。なお、これについて駐日オーストラリア大使館の意見や助言を得たいという希望から、同大使館を訪問した。この訪問で、同大使館から賛同と協力を得た。
◎昭和六十年九月二十日(金)
図2 姉妹校所在地図