教育福島0122号(1987年(S62)07月)-042page

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生涯教育インフォメーション

 

家庭教育の充実

 

−その今日的課題−

 

社会教育課

 

Information

 

〈家庭教育の役割〉

家庭は、子どもにとって情緒の安定の場であり、基本的な生活習慣と豊かな心情を身につけるとともに、生涯にわたり望ましい人格を形成する重要な基盤です。

また、家庭教育は親の子に対する私的な教育であり、子どもの発達にとって本来的な役割を果たすものです。

 

今日の少年非行の背景に、家庭の教育機能の低下が指摘されており、子どもの豊かな人間形成を図るためにも家庭教育の役割は重要です。

しかし、親が家庭内において、子どもの発達にとって必要な教育のすべてを行い得るわけではなく、子どもの成長に即して特定範囲の教育を学校教育や社会教育にゆだねなければなりません。

そのために、家庭、学校、社会のそれぞれの教育が独自の機能を発揮させながら相互補完する必要があり、行政施策の面でも家庭教育への適切な援助をすることが求められています。

 

〈家庭教育の施策の現状〉

県教育委員会では、家庭教育に関する学習機会の拡充を図るため、市町村における家庭教育学級の開設を促進するとともに、家庭教育の専門家の協力を得て、家庭教育に必要な情報の提供や個別的な相談を行うなど、家庭教育の振興に努めているところです。

次に主な事業を紹介します。

◇家庭教育学級は、県内全市町村で実施しており、五百十学級が開設されています。(六十一年度)

◇家庭教育(幼児期)相談事業

○はがき通信指導

今年度も三歳児を第一子に持つ親(約一万二千世帯)を対象に、年間三回のはがき通信を実施します。

○巡回相談指導

次の八市町村で実施します。

六月二十三日(火)浅川町公民館

七月十五日(水)郡山市田村町つつみ幼稚園

七月十七日(金)泉崎村中央公民館

八月四日(火)新鶴村公民館

八月二十五日(火)楢葉町コミュニティセンター

八月二十八日(金)只見町只見公民館

十月十九日(月)東和町公民館

十二月三日(木)いわき市小名浜公民館

○テレビ放送による指導

幼児期の家庭教育に関する番組「ちいさな世界」(カラー十五分)を年間二十六回、十月から放送します。

◇家庭教育総合推進事業

○家庭教育指導者研究協議会は昨年度、双葉町、塙町で実施しました。今年度の実施予定は次のとおりです。

九月十七日(木)田島町

十一月二十七日(金)川俣町

○家庭教育指導資料の作成配布

資料名「現代社会における家庭教育」を作成し、関係機関及び関係者へ配布します。

○家庭教育電話相談

(すくすくダイヤル)

昨年度は、週三日開設し相談件数は三百八十一件ありました。今年度は、毎週月・火・水・木・金の五日間、九時三十分〜十二時まで開設しています。

〇四・五歳児を持つ親のための家庭教育手引書の作成配布

今年度も、県内の四歳児を持つ親(約三万世帯)に手引書を作成し配布します。

◇家庭教育研究集会の開催

今年度は、五月二十六日(火)に小野町で開催しました。

 

〈相談事業にみる問題傾向〉

次に、巡回相談と電話相談の二つの事業から、最近の問題傾向を紹介します。

◇巡回相談事業から.

相談会場への来訪者は、若い母親が多いが、夫婦連れや、祖父母が相談に来る例もみられます。

相談の対象者は、乳幼児期から小学生期の低学年までが圧倒的に多い状況です。

図1は、対象者の男女別相談内容の傾向を表わしたものです。

家庭教育指導者の研修会

家庭教育指導者の研修会


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