教育福島0123号(1987年(S62)08月)-045page

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情報化に対応した教育用語アラカルト

 

Al(ARTIFICIAL INTELLIGENCE)

人間と同じような知的作業をコンピュータに期待する、いわゆる人工知能のことである。当初、コンピュータで文字を読み取ったり、音声を聴き分ける技術、すなわち、パターン認識の研究に力を注いだが(例えば、郵便番号読み取りシステム)、現在では、2か国語の自動翻訳、自動通話電話、あるいは企業経営での高度な意思決定への応用など、ソフトウェアの開発が盛んである第5世代のコンピュータヘの挑戦ともいわれている。

 

データベース

コンピュータに入力されたデータは、まずレコードという単位にまとめられ、より大きなファイルという単位で磁気ディスクや磁気テープなどの外部記憶装置に蓄えられる。

しかし、そのままでは相互のファイル間には関連性がないので、データの属性に着目し、属性が同じであるデータ、つまり相互に関連のあるデータをファイルの別なく抽出できるように特別に設計された多目的化ファイルをデータベースと呼んでいる。

 

インテリジェント・スクール

臨教審による第三次答申の目玉のひとつである。

これまでの建物の機能に高度な情報通信システムとビル自動管理システムを付加し、それを中央コンピュータで統御する情報化ビルをインテリジェントビルというが、そのスクール版をいう。

インテリジェント化のためには、まず、各施設を新しい'情報通信機能を備えた環境として整備する必要がある。

すなわち、コンピュータ、ビデオ、ファクシミリ、ワープロなどの情報通信機器の導入、構内通信システムの整備、インテリジェント化された他施設や家庭、さらには海外とのネットワーク化など、多目的な活用が考えられる。

 

CAI(COMPUTER ASISTTED(またはAIDDED)INSTRUCT10N)

 

略称CAIが一般化している。コンピュータの助けを借りて学習することを言い、ドリル方式、チュートリアル方式、対話型方式、シミュレーション方式など、さまざまな方式がある。

いずれも、学習者が自己のペースにしたがって学習を進めることができる。

最近は、コンピュータのネットワーク化に伴い、日増しにその機運が高まりつつあり、教育理念、教育方法論の立場からも、教材ソフト開発について、さまざまな論議と試みがなされている。

 

LAN(LOCAL AREA NETWORK SISTEM)

もともとは、工場とオフィスに分散配置されたコンピュータ、ワークステーション、端末装置などを接続してデータ伝送を行うシステムを指し、企業内情報通信網と訳されている。それが、学校教育の場にも活用され、教師用と生徒用のパソコンが通信網で結ぶことによって、学習に関するデータや情報、および音声の相互交換ができることから、新しい学習形態として脚光を浴びることになった。

本県の高校にも、既に6校に導入され、今後ソフトの開発により、全ての教科の学習において一人ひとりの生徒の学習能力に応じた教育が可能となる。

 

オーサリング・システム

コンピュータを思いどおりに働かせるには、コンピュータが理解できる言語、すなわちプログラム言語による命令を与える必要がある。

しかし、この言語を自由に操り、ソフトをつくれるようになるには、大変な時間と労力がかかる。このため、むずかしいプログラム言語を知らなくても、ワープロで書くように、簡単に文章や文字、記号を書きこむことによって、図形やグラフが手軽に描くことができるシステムが必要となった。このシステムをそう呼んでいる。

 

LOGO(ロゴ)

マサチュセッツ工科大学で開発された図形描画を主目的とした言語。幼児や初等中等教育課程の児童・生徒にコンピュータのしくみを理解させるのに最適の言語として注目されている。

また、記号処理機能もあるため、人工知能用の言語にも試用されている。

 

 

 


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