教育福島0124号(1987年(S62)09月)-022page

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(仮称)福島県いわき少年自然の家 建設基本構想まとまる

 

県教育委員会は、八月六日の定例教育委員会で、郡山少年自然の家、会津少年自然の家に次ぐ三番目の県立少年自然の家の建設基本構想を明らかにしましたので、その概要をお知らせします。

 

〈経過〉

少年自然の家は、少年たちが、豊かな自然の中で、日常の学校生活や家庭生活では体験できない集団生活や野外活動、体験学習等を通して友情を深め、心身を鍛え、連帯感等を育むための青少年教育施設である。

県教育委員会は、少年自然の家の教育効果の重要性に鑑み、第三次福島県長期総合教育計画・第一期実施計画の中で「県立少年自然の家の未設置地区であるいわき地区への設置を推進する」こととし、この間、建設適地の選定や施設の規模及び内容等について調査・検討を行ってきた。

その結果、本年二月に建設地を発表し、今回、施設建設に係る具体的な建設基本構想を明らかにしたものである

 

〈基本構想の概要〉

一、建設地 いわき市四倉・久之浜地区(波立海岸西側の丘陵地)

二 施設の名称 (仮称)福島県いわき少年自然の家

三、敷地面積 約四十万平方メートル

四、施設の規模 建築延べ面積六千平方メートル程度

五、宿泊定員 本館(宿泊棟)=三百人 ロッジ=百五十人、テント=百人 合計五百五十人

六、施設建設の基本方針

(一)海浜型の青少年教育施設として、その機能が十分に発揮できるよう施設・設備を充実する。

(二)建設地及び周辺地域のさまざまな特性・条件を有効に生かし、効率のよい安全な土地利用計画を図り、美しい自然環境に融合した施設とする、

(三)海浜を利用した活動及び海浜地域の自然・文化・産業等の特色を集約的に学習できる研修プログラムが可能な施設とする。

なお、施設建設に当たっては、身体障害児(者)の利用にも十分対応できるよう、施設整備面の配慮をすることとしている。

七、主な施設

(一)宿泊部門

宿泊室三十室(和室・一室十人収容)、食堂(二百四十人収容)、談話室、ロビー等を設置する。

(二)研修部門

研修室二室(百五十人収容一室、七十人収容の視聴覚室一室)を設置する。

オリエンテーションホール 三百人収容の多目的ホールとして設置する。

野外学習棟一棟(野外活動で採集した魚貝類や植物・化石等の整理や標本作成等に使用)、屋上に天体観測場を付設する。

(三)管理部門

所長室、応接室、事務室、会議室、保健室、更衣室、講師室、舎監室、倉庫、機械室等を設置する。

(四)運動部門

体育館(バレーボール二面可能)グラウンド(ソフトボール、テニス、屋外ゲーム等多目的に使用)、つどいの広場(三百人収容可能)

(五)面野外活動部門

キャンプ場(ロッジ、テントサイト、管理センター、営火場、屋外炊事場等)を設置する。

レクリェーション等施設(フィールドアスレチック、トリムコース、自然遊歩道、野外ステージ等)を設置する。

海浜活動施設(施設近辺の海洋や河川を利用してカッター、ボート、いかだ遊び等)のできる施設の設置を検討する。

(六)その他

駐車場、職員公舎、車庫等を設置する。

八、建設年次計画

本施設の建設については、県の財政事情を勘案しながら、次の年次計画により建設を進めることとする。

・昭和六十二年度

基本計画の策定、用地の取得(いわき市)

・昭和六十三年度地質調査及び測量、基本設計、造成実施設計・昭和六十四年度

敷地造成、建築実施設計・昭和六十五年度

施設建設に着手

 

以上が、建設基本構想の概要です。新しい少年自然の家についても、相互の教育機能を補完し合う関係にある学校との連携協力をこれまで以上に強めながら、施設の利用拡大と教育機能の向上に努めて参りますので、関係各位のご理解ご協力をよろしくお願いいたします。

 

 

 


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