教育福島0125号(1987年(S62)10月)-010page
(ウ) 婦人の地位向上に関する学習を開設すること。など、学習内容やテーマをかなり焦点化する必要があります。
(二) 指導者の充実
(1) 社会教育関係職員の充実人々の高度で多様な学習要求に対応するためには、社会教育関係指導者に研修の拡充を図ること。そのため、
(ア) 学習課題の把握と効果的な事業の企画力を養うこと。
(イ)他の部局とのコミュニケーションを図ること。
(ウ) 団体やグループの組織化、援助の能力を養うこと。
(エ) 全体の調整者としての能力を養うこと。
(オ)幅広い視野と探求心を養うこと。
(2) 有志指導者の充実と活用成人学習者に対して、学習の援助やグループ活動などに、有志指導者の活用を図ること。
そのため、
(ア) 高齢者の人材活用の促進を図ること。
(イ) 婦人ボランティアの育成と活用の促進を図ること。
(ウ) 家庭教育指導者の養成と活用の促進を図ること。
(エ) 青少年ボランティアの育成と活用の促進を図ること。
(3) 民間指導者との連携促進民間企業や民間団体・グループの指導者間の連携交流を図り、相互活用を促進すること。
(三) 学習情報の提供、相談体制の充実人々の多様な学習要求にこたえるためには、地域課題を踏まえた広域的、系統的な情報提供をすること。
そのため、
(ア) 国や県の事業の広報を速やかに行うこと。
(イ) 隣接市町村の事業紹介をすること。
(ウ) 民間企業や団体・グループの事業を紹介すること。
(エ) 学習相談のための学習相談員の設置を検討すること。
(四) 学習施設間のネットワーク化
人々が学習や活動をするため、広範囲な情報の中から各々の活動内容に最も適した施設や団体・グループなどを知り得ることは重要なことです。
特に、地域の学習活動の拠点となっている公民館、図書館などの他に小・中・高等学校やその他の集会施設、体育施設など教育機能を持つ全てが有機的に連携し、情報交流のための施設間のネットワーク化を図ることなどが考えられます。
以下には、成人の学習の中で、特に児童・生徒とのかかわりについて具体的な事例を紹介します。
事例一
地域に根ざした
親と子のふれあい活動
天栄村教育委員会
天栄村は、中通り地方の岩瀬郡の南東部に位置し、東西三十二・五キロメートル、南北十六キロメートルで、総面積二百二十四・八二平方キロメートル、総人口約六千八百人の農業中心の村です。
また、本村は、太平洋と日本海の分水嶺として名高い鳳坂峠を中心に、十五余の山々が立ち並び、縦横に流れる清流と、碧水をたたえる羽鳥湖に代表される水の里・観光の村でもあります。
現在、生活類型の都市化、平均寿命の延長、高学歴化、所得の増大や自由時間の増加に伴う生活条件の変動、価値観の多様化などの変化に対応する教育のあり方、つまり、生涯教育が重視されているところであります。
また、厚生省の昭和六十一年「児童環境調査」によりますと、
●母親の三人に二人がパートなどの仕事をもっている
表1 青少年健全育成PTA活動事業計画