教育福島0125号(1987年(S62)10月)-014page
(二) 「座禅ととりくむ親と子の活動」の成果
参加した子どもの数は四十三名、公民館に近い地域からは一年生から六年生まで、遠い地域からは高学年が多く参加しました。
三日間欠席者なし、途中から近所の子どもたちも参加し、熱心にしかも楽しくスケジュールが進行しました。堅苦しい感じの座禅も指導者の巧みな指導で呼吸も整い、リラックスした気持で座れるようになりました。教養部員も、子どもたちとともに静寂なひとときを過ごし大感激でした。
ゲームでは緊張もとけ、スイカ割りには笑いころげ、最後には婦人部員の心づくしのおにぎりを食べて終了しました。
部員の心には終了の安堵感とともに計画から今までの苦労が快い体験となって胸中深く蓄積されました。
事例三
親と子がとりくむ
ボランティア活動
福島市信夫公民館
信夫公民館は、福島の市街地より南へ約四キロ、大森にある地区館。伊達政宗ゆかりの大森城跡に近く閑静な地域でしたが、最近宅地が急増しています。小学校は、大森・鳥川・平田・平石の四校があり、これらの五・六年生五十四名をもってボランティア教室を開設、六十一年度は二年目になりました。
(一) 「親と子がとりくむボランティア活動」の実際
ボランティア教室と深いかかわりをもった団体・グループは、老人クラブ、婦人学級生、子ども会育成会等であり、お互いの活動が同じ場合にはいっしょに、またある時は少年たちが活動しやすいようにお膳立てをしてやることになりました。(表5参照)
(1) 城山グリーン大作戦
信夫地区のシンボル大森城跡の美化を進めるため、散歩道沿いにサルビア・アゲタラムの苗四百本を植えました。作業の中心は老人クラブ。自分の手で草花を植えた経験の少ない子どもたちに手を取っての指導、今の子どもたちがいかに土から離れているかを知り、作業をとおして話し合い、教え合うことの大切さを知りました。
(2) キャンプ交流会
キャンプ学習をさらに有意義なものにするため、中国農業研修生として来福していた項文海さんを招き、ゲームなどをしながら交流しました。
(3) ふれあい通信
市内にいる寝たきりのお年寄りへ励ましの手紙を書きましたが、大森・鳥川の婦人学級生がこの中に折り紙の壁飾りを入れるようにと提案、子どもたちと二日間で九百個を作っておくりました。
なかなか進まなかった手紙書きも、壁飾りつくりが刺激となってようやく完成、婦人学級生は間接的な援助の効果を学びました。
(4) 「陽光園」への慰問
今回は、大森・鳥川の婦人学級生の指導で、おしぼりを使ったぬいぐ
真剣な座禅のようす
表5 昭和61年度少年ボランティア教室学習内容