教育福島0125号(1987年(S62)10月)-019page

[検索] [目次] [PDF] [前] [次]

(イ) 中・高の連携による教科研究会を設け、教科指導の一貫性を図る。

(ロ) 中・高相互の学習内容の理解を深めるために公開授業を行う。

(ハ) 生徒を含めた学校説明の機会を拡充するなどして、高校に対する理解の深化に努める。

●生徒指導部会

〔テーマ〕

現状を基礎として中・高の連携を密にして基本的生活習慣の確立を図る。

(イ) 特別教育活動等の資料一ホームルーム年間計画等一校内規程等の情報交換を行い、生徒指導の一貫性を図る。

(ロ) 特別教育活動(文化祭、体育祭、部活動、生徒会)の交流を行う。

(ハ) 中・高の職員、生徒の相互理解を深めるため、原町地区中・高生活指導連絡協議会等地域の諸団体と連携を図るとともに相互訪問等を行ったりして情報交換等の機会を拡充する。

●進路指導部会

〔テーマ〕

明確な目的意識と正しい職業観を養うための適切な進路指導の推進を図る。

(イ) 高校の学科の特色、高校卒業後の進路等をより一層理解するための中・高の情報交換、または研修会を行う。

(ロ) 中学生を対象に高校の学校・学科の特色、学習内容を理解するための体験入学を実施する。

 

三、原町市中・高連携事業の推進

 

(一) 中・高連携推進会議

1、推進目標の設定と組織

当研究指定は昭和六十一・六十二年度県教育委員会の新規事業としてスタートした。基本計画の策定と共通理解に時間を必要としたが、八月には推進会議規約、研究組織、委員の任命が行われた。

組織について、隣接する中学校が推進会議に組み込まれたのに対して、高校は市内三高校に限られ、市内の高校生が多数進学している小高工業高校、小高商業高校が加えられていないことで多少の不都合はあったが、原町地区中・高生活指導連絡協議会には入っており、学習指導部会、進路指導部会等の研究資料には両高校を加えて研究を進めることにした。

 

(二) 合同研修会

1、アンケート調査の実施

生徒、保護者、教師に対するアンケートを実施した。中・高教員全員を対象に、中・高連携に係る意識と、中学生・高校生とその保護者に対しては、生徒の学習生活、進路等について十分の一程度の抽出意識調査を行った。

その結果、学習、進路、生徒指導上の問題や中・高連携上の課題を明らかにすることができた。

2、講演

初年度は「企業側から学校教育に望むもの」と題して、原町市内の企業家の講演があり一企業からの学校教育に対する示唆を得た。六十二年度は、大学教授や教育庁関係者の講演と全体研修を予定している。

 

(三) 連携校間研修

1、学習指導部会

研究テーマを基本とし、十月には、各中・高校の教育目標や教育課程に関.する情報の交換が行われた。地域の七十三パーセントは農村地域で、二十七パーセントは新興住宅地域である。自然環境に恵まれ、生徒は明るく、生活態度は純朴であるが積極生に乏しい。

アンケートからは、家庭学習は一時間が中学生五十パーセント、高校生三十パーセントで、二時間以上は中・高共に二十パーセント程度。授業については、六十パーセントの生徒がもっとゆっくり、わかりやすい授業を望んで

 

表1 原町市中・高連携推進地域推進会議組織

表1 原町市中・高連携推進地域推進会議組織

 

 

 


[検索] [目次] [PDF] [前] [次]

掲載情報の著作権は情報提供者及び福島県教育委員会に帰属します。