教育福島0126号(1987年(S62)11月)-012page

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道徳教育全体計画の構造は資料1のとおりである。

 

資料1 道徳教育全体計画の構造

(二) 年間指導計画の改善

 

(二) 年間指導計画の改善

年間指導計画は、主題ごとに適切な資料を示すとともに、主な発問を入れた展開案を作成するなど、具体的なものにした。

特に研究主題との関連において、学年の重点に沿い、重点価値を設定し、指導時数の上でも配慮した。また、主題配列では、学年間のつながり、学校行事、生活目標などを考慮した。

(三) 道徳の時間の指導について

道徳の時間の指導が道徳教育の軸になり、その中で生徒一人一人がより高い価値を認識して、実践力を育成するものと考え、道徳の時間の指導を重視して研修を行った。

(1) 指導資料の収集、保管、活用

1) 現有の資料を整理分類、保管し、活用しやすくした。

2) 生徒活動の中に道徳資料の素材を見い出し、資料化を図った。

3) 新聞、テレビ、ラジオなど報道記事の活用、保管を図った。

4) 保護者の提言や感想文、郷土の偉人伝などの資料化を図った。

(2) 指導方法の工夫

1) 発問を吟味し、その時間の中心発問を設定して、集団あるいは個人で十分思考を深めるようにする。

2) 展開において、資料ばなれを早くし、今までの自分はどうであったかなど、生徒自身が自分の生き方を考えたり判断したりし、自分を見つめる時間を確保する。

3) 道徳ノートの活用では、自分の考えや感想を記録させるようにするが、特に工夫していることは、保護者にも見てもらい、感想や意見を述べてもらうことである。そして、それを道徳の時間に活用して効果をあげる。

(3) 指導資料の共有化

道徳の時間に使う資料を事前あるいは事後に家庭に配布して、保護者と生徒の話し合いの資料にしている。また、その結果や親の考えも取り上げるようにしている。多くの保護者がこれに協力し、学校と家庭の連携による道徳教育の充実に役立てている。

(四) 生徒活動を活発にする方策

学校生活における生徒活動の場は多くあるが、実際の活動の状況となると、部活動など興味のあるものを除いては停滞しているというのが実情であった。

そこで、生徒会の専門部活動を核に、援助、指導を行い活性化に努めている。

(1) 奉仕活動の奨励

規律部は、実践事項の「あいさつ」運動を登校時に実施している。初めは一般の生徒はもちろん、規律部の生徒でさえ照れて小さい声であったが、慣れるにしたがって動作もきちんとするようになり、学校内が明るく変ってきている。

また、整備部では、朝、土砂でよごれた昇降口の清掃や下足の整とんなど新しい分野の奉仕活動を積極的に実践し、効果をあげている。

(2) 生徒集会活動

今年度から月一回、生徒会を中心とする生徒集会を実施している。生徒会本部、各専門部の連絡や活動の報告、生徒の感想や意見の発表、クラブの発表などを行って、生徒の活動を盛り上げるようにしている。

(3) 生徒による校則の見直し

学校生活に必要な校則も、生徒は一方的に押しつけられたと思うと守れない。そこで、いったん生徒に返し、自分たちで話し合い、自分たちの手を経て作られた校則であるという自覚を持たせるため、現在生徒の手で検討している。

(4) 学級における班活動の促進

学級においては、生徒会の下部組織として専門部がある。それらを再編成するなどして、生活や学習における集団活動を奨励している。その中で人間的な触れ合いを深め、相手の気持ちを理解するように努力させている。

 

一日のスタートを元気なあいさつで(あいさつ運動)

一日のスタートを元気なあいさつで(あいさつ運動)

 

生徒の感想より(三年生)

「あいさつ運動」を実践して

ぼくは規律部に入っているので、朝、他の部員と「あいさつ運動」に参加している。初めは、はずかしくて「おはようございます」という声が出なかった。小さな声でいやいやながらやっている時、下級生が大き

 

 

 


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