教育福島0126号(1987年(S62)11月)-046page

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生涯教育インフォメーション

 

自然の中での体験学習

 

−少年自然の家の活動−

 

社会教育課

 

Information

 

はじめに

 

「望ましい人間形成」の視点から、少年期においての発達課題は、「活動性」「自発性」を養成することであり、これらは「自己教育力」と強くかかわりをもっているといわれています。

これらの発達課題を達成するためには、地域社会の中で自然を相手にした豊富な生活体験を持つことが必要になってきます。

少年自然の家は、少年たちが恵まれた自然の中で仲間と寝食を共にし、野外活動や自然観察などの自然体験をしながら家庭や学校環境の制約を離れて自ら考え、決定し、実行するという、いわば自己の力を試すことを通して自発性を育て、健全な心身の成長を図る上で極めて大きな役割りをはたしています。

以下、各施設の自然環境や施設の特色を生かし、豊かな自然にふれながら自発的な生活体験が得られるよう工夫して実施している事業を紹介します。

 

自然に鍛える少年のつどい

 

郡山少年自然の家

 

一、事業の概要

(一) 目的

夏の大自然の中で、キャンプ生活や野外活動を通して、たくましく(主体的・自律的に)生活できるようにし、併せてリーダーの素地を養う。

(二) 参加対象と参加者数

県内小・中学校より推薦された者、または、公募した五年生以上中学生までの児童・生徒五十三名。

(三) 主な研修活動と日程(表1)

 

 自分たちの手ですまいづくり

自分たちの手ですまいづくり

 

表1 日程表

表1 日程表

 

二、活動の成果

多様な活動・内容を設定し、参加者の活動意欲を喚起させるようにした。その中から主な活動の成果を述べる。

(一) 体力への挑戦

次の作文は、登山後の感想の一部である。(中一 Kくん)

 

体の中は、汗でぐしょぐしょ。水筒の水は、一口も残っていない。ゆるやかな下り坂が続くと思うとすぐそこには、急な登り坂。やっとのことで頂上にたどりついた。

昼食は、おにぎり二個ときゅうりの塩づけ、オレンジジュース。今、考えるとたいしたことのない食事だがその時は、ステーキ以上においしかったつまた、苦労して登った頂上からの景色は、一段と美しく、風は、「クーラー」の風よりも涼しかった。

 

児童・生徒にとって、十四キロメー

 

 

 


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