教育福島0127号(1987年(S62)12月)-010page

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ためにたてと横の長さを共通の単位ではかる必要感を持たせるための場面からとらえさせた。

 

五年(分数のたし算とひき算)の例

2)「見通しをたてる」段階

 

2)「見通しをたてる」段階

どうすればよいかを考える段階である。本校では「五つのかぎ」(資料2)で考えるよう指導している。

例 考える「五つのかぎ」

○ならったかんがえかたをつかってみる。

○おはじきなどをつかってみる。

○えやずでかいてみる。

○すうじにおきかえてみる。

○ことばやしきにかいてみる。

(低学年用)

 

3)「つきとめる」段階

追究する力の育成には、自力で解決し、さらに、集団で思考するこの段階は重要である。そのために、本校では二十分以上の時間を当てるように時間配分にも留意している。

前半は、自力解決の場面である。自己の見通しのもとに「五つのかぎ」を使って問題を解くなど、操作活動をしたり、既習の方法を駆使したりしながら自分なりの考えで学習するように、教師の働きかけに工夫をこらしている。

後半は、各自の考えを集団の思考にかけ、よりよい解決法を練り上げていく場面である。

 

五年「三角形と四角形」多様な考え方をひきだす事例

自分の考えを比較しながら、よりよい方法をつきとめさせるようにしている。

 

本校では、自分の考えを発表したり友だちの考えを聞いたりする中で、「三つの目」(資料2)を手がかりに友だちの考えと自分の考えを比較しながら、よりよい方法をつきとめさせるようにしている。

例かんがえる「三つの目」

○おなじところを見つける目。

○ちがうところに気づく目。

○どのかんがえがよいかくらべる目。

(低学年用)

(ア) よりよい考え

○簡潔・明瞭で分かりやすい。

○他の場面にも当てはめて使える。

○問題を解いたり考えたりするのに効率的である。

 

熱心に学習する子どもたち

熱心に学習する子どもたち

 

(イ) つきとめる段階で主として使わわれる推論

○帰納的な考え

・特殊から一般へ

・いくつかの具体的な事例の考察を通して、共通な性質を見つけ、一般的な性質や結論を見い出す。

○類推の考え

同じ仕組みをもっていると思われる事例について、よく似た性質があるのではないかと考える。

四年…小数のかけ算

五年…分数のかけ算など

整数のかけ算から小数、分数のかけ算へ拡張する時などは、ほとんど児童は類推の考えを使う。

(ウ) いろいろな考え方からよりよい考え方へ練り上げていく例

○いくつかの考えをみんなの前で発表させ、自分の考えがどの考え方と同じか判断させ、いくつかの考え方があることに気づかせる。

○グループの中でよりよい考えを見つけたり、いくつかに分類したりさせる。

○自分が解決したことを紙に書いて黒板に貼り話し合わせたり、分類させたりして考えを練り上げる。

○机問巡視により練り上げる考えをチェックし、発表させる準備をしておく。

4)「まとめ・深める」段階

「おもしろかった。よし、またやってみよう」と思わせる段階で

 

 

 


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