教育福島0127号(1987年(S62)12月)-012page
は、教師や個をとりまく生徒集団に認められ、励まされることによって、個が自分の存在や大切さを感じとり、ますます自己を高め、意欲的に取り組む状態になることを目指している。本校では一人一人を生かすことを前述した二つの面でとらえ、次のねらいを定め研究を進めてきた。
一人一人の生徒が自己の能力を十分に発揮し、それが集団の中で認められる学習集団を基盤に、自己の同上を図ることができる生徒
三、研究内容
研究のねらいをうけて研究の内容を次の三点とした。
(一) 個々の生徒の能力・特性を発揮させ活動させる。
個々の生徒が行動しようとする意欲をもち、自分の為すべきことや役割が自覚され、実行したことに喜びを感じ、さらに高次なものに向かっていく生徒にするために教師は次のことを実践する。
1) 目的・目標、解決の見通しを身につけさせる。
2) 活動する場を設定する。
3) 生徒の活動や行為に喜びを味わわせる。
(二) 望ましい学習集団をつくる
自分と他の者が互いに連携しながら学習を進め、それが有効な作用として働く集団にするために次のことを実践する。
1) 基本的な学習の仕方、ルールを身につけさせ、よりよい学習の場をつくる。
2) 目標の共有化を図る。
3) 認め合う集団をつくる。
(三) 個と集団の融合を図る
個の活動が集団に寄与できるようにさせ、さらに集団が個を助け、励ますことが出来るよう次のことを実践する。
1) 集団の目標と個の目標との関連を図る。
2) 個の活動が集団の活動として集約され、大きな力となって現れるようにする。
3) 集団は個の向上や成果を認め、個は集団の向上に寄与した実感をもたせる。
四、研究の実践
研究を具体的に進めるため次の二点を実践することにした。
(一) 生徒の実態をふまえ、一人一人を生かすために指導計画を作成し、教育課程の改善を図る。
指導計画の作成に当たって特に本校としてかかげた内容は次のものである。
資料1 展開の構想(テーマとの関連)