教育福島0127号(1987年(S62)12月)-019page

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せている。単語の発音については、外国人講師が行い、その意味については日本人教師が指導した。学ぶ生徒の英語力が高ければ、あるいは外国人講師が日本語に精通していれば、外国人講師がイニシャティブをとって指導できるであろうが、現状では、新出単語の指導では日本人教師がイニシャティブを取らざるを得ない。

オ、内容把握のために毎時間実施しているQ&Aと、T(true)・F(fase)のクイズ一真偽法)とにより、外国人講師に授業を進めてもらった。生徒たちは、外国人講師の質問にもてきばきと対応した。生徒の理解できない単語やフレーズが出た場合、その都度外国人講師に英語で説明をしてもらい、それでも不十分なことがあれば、日本人教師が説明した。特にQ&Aの際は、外国人講師の質問に対して、教科書に下線を付けたり、答えをノートさせたりして、質問と答えを確認させた。その際質問が聞き取れず、答えが不明な者については、二人の教師が机間巡視をしながら個別に指導した。このQ&AとT・Fクイズは日本人教師が作るため、文法を内容とした質問事項が多くなっている。本来外国人教師による授業は会話を主とした内容把握に重点を置くべきであることを反省し、次回からは、質問を作りなおして展開しようと準備中である。

(2) 外国人講師との授業を実施して

今まで、外国人と接したこともなくましてや英会話もしたことのない生徒たちも、外国人に意思を伝え、且つ相手の考えを聞きとろうとする意欲は十分に認められた。今後英会話を取り入れた授業を展開することによって、アンケートで英語が「きらい」とした生徒たちを「好き」の方向に向かわせることができるであろう。

さらに、外国人講師は英語力に優れていても、生徒一人ひとりの性格や英語力の実態は知らない。外国人講師による授業が、より生徒の中に浸透し、効果を上げるためには、授業を実施する前に外国人講師と生徒達との自由なコミニケーションの場を設定してやる配慮が必要であろう。(二時間続きの授業を設定し、はじめの二十分程度は外国人講師と生徒たちとの自由な時間とする、あるいは、授業前の休憩時間に早く教室に行き、生徒たちと会話を交わしてもらうなど)

 

英語朗読大会の講評

英語朗読大会の講評

 

資料3 国際理解試行試業指導案

 

 

 

 


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