教育福島0127号(1987年(S62)12月)-022page
の実習日誌により実習を行い、実習問題へと進むつ
イ、作成されたフローチャート、コーディング、出力結果について、資料4エラーチェック一覧表を用いて個人のつまずきを記入する
資料4 エラーチェック一覧表
ウ、速くできた生徒には、上位レベルの演習題を与える。
エ、巡回による個別指導を中心とする。
(3) 三年生プログラミング基礎
ア、総合実践の株式会社(四人一組)のグループによるソフトの開発を情報処理検定試験三級取得者をリーダーとして行わせる。
イ、開発プログラムは、当座預金出納帳、売上帳、仕入帳、商品有高帳、売掛金元帳、買掛金元帳、給料計算書とする。
四、研究のまとめ
改善策を導入した二年生のプログラミング基礎では、資料5のアンケート結果や考査結果から、興味・関心をもって学習し、他の研究対象科目である「タイプライティング」では多数の生徒がワープロ検定に合格(資料6)するなど成績の向上が認められた。また、演習題を数題用意しておくため生徒の学習進度の調節が可能になり、同時に放課後の情報処理室の利用者が増加した。
つまずきの多い箇所は、フローチャートの作成にあり、問題の分析ができないことに原因がある(資料5の1の(2)。)これは普通教科の基礎、基本の理解力とも大きな関連があり、生徒たちの一層の基礎学力向上が望まれる。
三年生のプログラミング基礎は、総合実践で活用するプログラム開発を優先させたため、進度が少し速く理解できなかった生徒が増加した。そのため興味・関心度は少々下がったが、逆にグループのリーダーたちは難易度の高い課題を解く意欲が高まった。総合実践で自分たちが開発したプログラムを活用できるようになった事は、生徒たにとって大きな喜びであり自信にもなるであろう。このような意欲を高めるため、学習内容の一層の精選とパソコン学習の一年生からの導入及び単位増も含めたカリキュラムの改善策を現在考慮中である。
資料5 研究実践に関する意識調査
実態調査と昭和62年2月のアンケートとの比較を示すと次のようになる。
1 授業に興味・関心がありましたか。
*興味・関心度は、少し関心があったという質問まで含めせと、57%から65%に上昇を示した。これはパココンの利用の状況が拡大した結果であろう。
1) ア、イと答えた人、どんなところ。
*キー操作をすることと答えた生徒が30%から64%に増えている。これは練習問題には解答がありそれをキーインすればプログラムが実行して結果が出て来るからと思われる。その反面、フローチャート作成やプログラム作成に全体の90%の生徒が興味を示していない。
2) ウ、エと答えた人
資料6 ワープロ検定 (全商主催)
※受検申込者、合格者とも飛躍的に伸びた。