教育福島0127号(1987年(S62)12月)-047page

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握することが大切であるが、その方法としてソシオメトリックテストや係・班活動の反省記録等を利用している。特に工夫した点としては、教師の生徒観察を適切に行うために、日課表を作成しメモをとっている。(資料1)

さらに、生徒に一日の活動の反省を記入させ、自分から進んで話せないことを教師が資料から読みとれるようにしている。(資料2)

 

資料2 1日の反省 5月22日(木)

(二) 「行動及び性格の記録」の評価の工夫

 

(二) 「行動及び性格の記録」の評価の工夫

「行動及び性格の記録」の評価はややもすると教師中心の主観的なものとなりやすい。したがって、ここで、次のように評価の工夫をした。

まず第一に、基本となる評価の観点を設け、評価の基準を作成した。

第二には、その評価の観点をもとにし、自己評価表を作成し、自己評価や相互評価をさせ、生徒を多面的にとらえようとした。(資料3・4)

 

資料3 「行動及び性格の記録」の評価の観点

資料4 自己評価表

 

資料4 自己評価表

四、研究の反省と今後の課題

 

四、研究の反省と今後の課題

 

資料収集のしかた、行動及び性格についての評価方法の工夫についての反省をあげてみると、次のようになる。

(一) 資料収集の工夫

資料収集の工夫をすることで、多くの資料を累積することができ、生徒をいろいろな角度から把握することができた。特に、一日の反省の記録の実施は、生徒の内面の変化を知る上で重要であるとともに、教師が点検・記入することから、教師と生徒との対話の場も生まれた。

(二) 評価方法の工夫

「行動及び性格の記録」の評価の観点を設け、自己評価、相互評価を実施したことは、「この生徒は○○だ」という一方的・主観的な生徒理解から抜け出し、具体的な資料をもとに生徒を正しく理解することができた。

(三) 今後の課題

○ 収集した資料の整理については、今後の指導に生かせるものにするために、系統的、機能的なつながりをもったものにする必要がある。

○ これまでに得た資料をコンピュータにインプットし、活用方法を検討していく。

 

 

 


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