教育福島0129号(1988年(S63)02月)-039page

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状態及び発達段階に応じ、意欲的な活動を促すよう指導上の工夫に努めるとともに、必要に応じて専門の医師等の指導・助言を求め、適切な指導がなされるようにする。

 

二 重度・重複障害教育内容の充実

 

(一) 教育課程は、個々の障害の状態及び発達段階に応じ、基本的動作が十分習得されるよう編成する。

(二) 指導に当たっては、障害の状態及び発達段階に応じ、養護・訓練の内容との関連を図り弾力的な指導を行う。

(三) 訪問教育は、保護者との連携を密にし、個々の児童生徒の興味や関心、能力を重視した指導を行うとともに教育効果を的確に把握するように努める。

 

三 交流教育の推進

 

(一) 交流教育の推進に当たっては、教育課程に位置づけ日常の交流活動を充実し、障害児には経験を広め、社会性の伸長を図り、健常児には障害児に対する理解が深まるように指導する。

(二) 地域社会に対しては、交流教育に対する理解と協力を図り、地域の指導者やボランティア団体との連携を密にするように努める。

 

四 生徒指導の充実

 

(一) 全体計画の作成は、小・中・高の一貫した指導体制を整備するとともに、学校の教育活動全体を通した指導ができるようにする。

(二) 指導に当たっては、障害の状態や発達段階及び心理的特性を的確に把握し、全教職員が一体となって指導に当たるように努める。

(三) 個別指導に当たっては、性格や生育歴、家庭環境、日常の行動の記録等の実態を的確に把握した個人資料を整備し指導に努める。

(四) 効果的な指導を推進するため、家庭や施設・地域との連携を一層密接にするように努める。

 

五 進路指導の充実

 

(一) 指導計画の作成は、小・中・高の一貫した指導が継続できるように、指導体制を整備するとともに組織的、計画的に指導が行われるようにする、

(二) 指導に当たっては、障害の状態及び発達段階に応じ自ら障害を克服・改善し、積極的に社会参加・自立しようとする意欲を高めるとともに、進路に必要な職業的知識・技能・態度など基礎的な能力の習得に努める。

(三) 進路の選択に当たっては、福祉、医療機関や職業安定所、事業所と緊密な連携のもとに指導する。

 

六 教職員研修の充実

 

(一) 校内研修については、研修体制及び計画を整備し、組織的、計画的な研修活動の推進に努める。

(二) 養護教育センター等の研修や研究指定校の研究の成果を日常の授業に活用するなど、指導の充実を図る。

 

七 指導上の配慮事項

 

(一) 児童生徒の社会的自立を促進するため、福祉・医療機関等、関係機関との連携を密にして指導の充実に努める。

(二) 指導に当たっては、障害の状態及び発達段階に応じ、集団化と個別化を適切に展開するとともに、経験を重視した指導に努める。

(三) チーム・ティーチングによる授業を行う場合は、教師の役割分担等を明確にして互いに協力し、指導の効率を高めるようにする。

 

(四) 体力の向上と、健康・安全の保持増進については、体育の時間のほか、学校の教育活動全体を通して適切な指導を行うとともに、健康状態の観察や調査を計画的、継続的に進め、個別資料を整備し、疾病予防等の活用に努める。

 

(五) 危険から身を守る方法については、反復して指導をするとともに、交通事故防止の訓練や安全な遊び方の指導に努める。

以上のほか、特殊学級の指導については、特に次の事項に配慮する。

(一) 特殊学級の経営は、学校の経営方

針の中に明確に位置づけるとともに、教育目標も明確に位置づけるなど、在籍児童生徒が意欲的、活力的に修学できるように努める。

(二) 指導計画の作成は、養護教育諸学校の学習指導要領解説書及び手引書を十分参考にして作成する。

(三) 指導に当たっては、体験学習を重視した指導に努めるとともに、特殊学級の教育に対する全校教員の共通理解を図り、社会性を養うため他の学級の児童生徒との交流の機会を適切に設ける。

 

表紙写真について

オオイヌノフグリ(ゴマノハグサ科)各地の道端などに群生し、二月ごろから鮮やかな色の花をつけて冬の野を飾る可憐な野草。明治ごろの偏化植物だが、霞の彩から変な名前がついている。

スミレ(スミレ科)

スミレの仲間は本祭内にも数多く自生している。中でもスミレは人里近くの陽のよく当たる所に文字どおりのスミレ唐の花をつけているのでなじみ深い。

イワウチワ(イワウメ科)

山林のやや湿った岩の上などに自注し春早くから薄いピンクの花をつける。自生する場所と照葉の特徴的な形からその名がつけられた。

 

 

 


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