教育福島0130号(1988年(S63)04月)-025page

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ア.毎朝の三十分活動

始業時刻一八時十五分)から、三十分間の活動

主に、学年・学級単位で、飼育・栽培活動を展開している。運営は学年・学級に一任している。

イ.玉小タイム

ここでは、主に「ふるさと文化継承活動計画」及び、「菊栽培活動計画」に基づく諸活動を季節に応じて展開している。

(2)特別活動

特別活動と関連づけたほうがより効果的と考えられる活動を位置づけている。

(五) 活動内容・取り扱った作物等(資料1参照)なお、ヤギ一頭、ウサギ四十羽、カモ・アヒル五羽、ニワトリ、小鳥多数を飼育している。

(六)耕地面積

畑二十四アール(児童一人当たり約五u)水田七アール。花壇四面(百三十u)

畑・水田は地区民からの借地である。

(七)生産物の利用

(1)学級・学年の計画により、児童自身による調理と会食の実施(休み時間のおやつ・給食時の副食の一部・○○パーティの実施等)

(2)学校行事に利用

創立記念日もちつき大会のもち米・漬物、節分の大豆・落花生、だんごならしの米粉、ひな祭りのひしもち等。

(3)教材化して、学習指導に利用。

教材化の一例

〇 一年 ウサギ…理科・図画工作・道徳教材

〇 二年 ヒマワリ…合科(理科・図画工作)・イネ:、社会

◎ 低学年 えだまめ…算数

〇 三年 カボチャ…理科・算数・図画工作

〇 四年 ジャガイモ・サツマイモ…理科

〇 五年 インゲン・トウモロコシ・ハクサイ…理科

〇 六年 メロン・スイカ・トウモロコシ・キュウリ…理科

◎ 高学年 家庭

◎ 全学年 勤労生産活動を、図画工

作・作文の題材として活用

(4)家族との会話・団らんの素材、おみやげとして家に持ち帰らせ、それらの素材とさせた。

(5)ユニセフ募金運動に利用

五・六年児童が、夏休み期間を利用し、地区民を対象として行う恒例の運動の際、収穫期を迎える作物(ナス・キュウリ・トマト・サヤインゲン等)の一部を募金の御礼として利用。

(八) 地域との連携・協カ

(1)地域の持つ教育力の発掘と共働共学

当学習の展開に当たっては、飼育栽培をはじめとして、様々な技術が必要であるが、それらを関係諸機関(農村青年会議所・農業改良普及所・老人クラブ・田植え踊り保存会・その他)に依頼し、地域の人々が有する教育力の発掘に努めた。

また、研究組織・指導案上に、技術指導を依頼した人々を、「技術指導者」として位置づけ、実際に技術指導を仰いだ。この時教師は、もちろん授業の進行は行うが、同時に、児童と共に技術を学ぶ立場に位置し(共働共学)、外部の教育力を積極的に活用するような展開に努めた。

(2)広報活動の重視

学校・学年学級便り、PTA会報等による広報活動を活発に行い、児童の活動状況・地域の協力等を数多く紹介した。また、報道機関(新聞・TV等)の取材には、積極的に協力するとともに、それらの番組・記事等を保護者に紹介し、勤労生産学習が、社会的な関心事であることを意識づけた。

 

図1.勤労生産学習全体構造

 

 

 

 


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