教育福島0132号(1988年(S63)07月)-008page

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特集

 

新しい時代に対応した

特色ある学校教育の推進

義務・高校・養護教育

 

特色ある学校教育の推進

義務教育課

 

はじめに

教育課程審議会が昨年十二月に出した最終答申の前文の中で、二十一世紀に向かって、国際社会に生きる日本人を育成するという観点に立ち

○ 国民として必要とされる基礎的・基本的な内容を重視すること。

○ 個性を毎かす教官の充実を図ること。

○ 自ら学ぶ意欲をもち社会の変化に主体的に対応できる、豊かな心をもちたくましく生きる人間の育成を図ること。

が特に重要であると提言している。

県教育委員会では、二十一世紀を見通し、時代の変化と社会の進展に対応するとともに、県民の教育、文化に対する要求に応えるべく、年度ごとに重点施策を設定し、教育文化行政の推進に努めている。

本年度も、国際化、情報化等の新しい時代に対応した「心豊かなたくましい人間の育成」をめざして、学校教育に関しては「豊かな人間性と創造性をはぐくむ学校教育の推進」を掲げ「教育内容・方法の改善充実」等について指導の重点を示して、各小中学校に御努力を願っている。

各学校においては、教育課程審議会の答申や県教育委員会の重点施策の趣旨を踏まえ、地域や学校の実態と児童生徒の発達段階や特性に即した、特色ある学校教育を推進するために、以下に示す「学習指導の質的改善」に関する内容、方法等について十分検討して、その改善・充実に努めることが大切である。

 

1、基礎・基本の徹底と確かな定着

 

「心豊かなたくましい人間」を育成するために一すべての児童生徒に欠かすことのできない知・徳・体の基礎的基本的な内容は何かを明確にし、学校の教育目標との関連で教育内容を精選重点化して、確実に身につけさせることが必要である。

1)教育目標の具現と基礎・基本

学校の教育目標は、児童生徒が自分の目標として意識し、具体的に実践したときに具現されたと言える。したがって、各学校では、知・徳・体の基礎・基本を踏まえて教育目標を設定し、学年、学級目標や各教科、道徳、特別活動の指導目標に具体化し、全教職員の共通理解のもとに、意欲的に実践できるようにすることが大切である。

「何を、いつ、どんな方法で、どこまで達成させるか」を、実践しやすいように明確にし、児童生徒の変容の状況を絶えず把握しながら、実態に即した指導ができるようにすることである。

2)基礎・基本の確かな定着

すべての児童生徒に、基礎的、基本的な内容を確実に身につけさせ、基礎学力の向上を図ることは、各学校がかかえる最大の課題である。

標準学力テストや諸調査の実施結果を克明に分析して、自校の児童生徒の学力の実態と問題点を明確にし、基礎・基本を習得させるための指導の徹底を期する必要がある。

基礎・基本の確かな定着を図るためには、次の点に留意することが大切である。

1)学習指導要領の目標、内容が基礎基本であるととらえ、自校の児童生徒の実態に即して、教材の精選重点化を図る。

2)措導内容の系統、発展を約確にと

らえ、順序よく指導し理解の徹底を図る。

3)児童生徒一人一人の習得の程度やつまずきの状況を把握する。

4)形成約評価を適切に行い、指導と評価の一体化を図る。

5)反復練習の機会を数多く設定し、撮導内容の確実な理解を図る。

6)終末の取り扱いを工夫し、児童生徒による自己評偲やまとめに配慮する。

 

2、個に応した学習指導の展開

 

「学習は個に応じて成立させなけれ

 

 

 


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