教育福島0132号(1988年(S63)07月)-053page
や児童の健全育成のためのパトロールを実施している。
イ、児童に自主性、主体性をもたせて、親子のつどい、親子スポーツ大会など行っている。ウ、青少年の育成と校庭、体育館の開放
特設クラブ、スポーツ少年団を設置し、指導には各クラブの「親の会」、教師、地域の三者が連携して指導にあたっている。
3) 地域の教育環境の改善に関する活動
各町会育成部、健全育成会との緊密な連携を図り、日常の校外指導、有害掲示物・自動販売機の撤去、健全育成啓もうの立看板設置等の活動を行い、教育環境の浄化推進を図っている。
また、「あいさつ通り」を設置し、地域ぐるみの活動を積極的に展開している。
実践例2
郡山市主桜小学校
1) 地域の概況
昭和四十年ごろから郡山市のベッドタウンとして急速に発展してきた地域である。
PTA会員の七十五パーセントがサラリーマンの家庭で、その五十三パーセントが共働きの家庭である。
2) 学校外生活指導に関する活動状況
ア 方部子ども会(生活委員会管轄)を方部委員会としてPTAに位置づけ、諸活動を援助するため、方部活動助成費を予算化し、助成している。
イ 主な活動
○ 親子のふれあいを重視した活動の企画実践(親子話し合い、いも煮会、親子体力づくり等)
○ 通学道路等の親子清掃活動
親と一緒に汗を流して作業することを体験させることが大切である、という観点で通学路の親子清掃活動を実践している。
3) 地域の教育環境改善に関する活動、その他の活動
ア 「あいさつは心の窓を開くかぎ」を合いことばに、学校周辺の通学路をあいさつ道路として、地域ぐるみのあいさつを呼びかけ、「あいさつ運動」を実施している。
この運動の推進母体は、生活指導委員会で、委員が年三回あいさつ道路において、児童や通行人にあいさつを呼びかけている。
イ 学区内に新設された道路の危険箇所に安全対策の看板を設置した。
おわりに
PTAの活動はとりもなおさず、児童・生徒一人一人のもてる能力を十分発揮できるように、親・教師・地域が一体となって援助する活動です。
援助するためには、バラバラの指導であってはならないし、また、児童・生徒を一人一人よく見つめ、持っている能力をしっかり把握することが大切です。
一人の目で見るよりも十人、二十人と多くの人の目で見守ることが重要で、大人が、子どもを見守ることのできる地域づくりが大きな課題です。
日常生活の中で、児童・生徒と親・教師・地域の人たちとの何げない会話が、長い間には一人の人間を変えてしまう程の力をもっていることにPTA全会員が気づきたいものです。
児童・生徒の健全な育成を図るために各PTAで多くの活動が企画され、実践されていますが、PTAの会員が一人でも多く参加できるような事業の企画が必要です。
ますます早いテンポで進む現代、未来の社会で生きていくことができる人間づくりは、親・教師・地域の人たちの総合の力によってはじめて実現できるのではないでしょうか。
地域の人々とスポーツを楽しむ
親と子が一緒になって通学路の清掃