教育福島0132号(1988年(S63)07月)-055page

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レポート

学校から

 

県南教育事務所

 

県南教育事務所

 

オオムラサキの飼育

−鮫川小学校−

 

鮫川村立鮫川小学校(校長小峰 孟児童数一九二名)では、ここ数年来国蝶であるオオムラサキを初め、ゴマダラチョウ、モンシロチョウなどの飼育に取り組んできている。

これは、単に学習の教材として活用するばかりでなく、増殖をはかり地域に放すことにより、自然の保全に役立てようとするねらいがある。学校では身近な観察、飼育ができるように、食草のエゾエノキを校地内に移殖している。

飼育の仕方については、村の蝶研究家として知られている永沼祥二氏の指導を受けているが、いまでは、児童自らが世話をするようになっている。

越冬中の幼虫を採集し、飼育を続けるうちに、児童は決まった時刻にえさを食べることや生息場所によって体色が変化すること等を発見してきている。

学校では、この活動を通じて、児童たちが、改めて郷土を見直し、誇りをもって生活できるよう期待している。

 

移植したエゾエノキの前で幼虫の観察をする児童たち

移植したエゾエノキの前で幼虫の観察をする児童たち

 

国際交流の試み

−英会話クラブ−

泉崎村内小・中学校

村が昨年八月から外人教師を受け入れたのを樺に村内各校では課外クラブとして英会話クラブを新設した。

英会話クラブは、毎週一時限確保し指導を受けている。指導者(豪州人)が日本をよく知っている上、日本語が素晴しく上手で会話指導もわかりやすく子どもたちは「すこし難しいけれどとても楽しい」とクラブの時間を待ち望んでいる。会話指導の合間に自国の生活ぶりや風俗習慣等についても触れてくれるので外国を肌で感じとる好機にもなっている。当初、英会話クラブを導入することで戸惑いもあったが英語に親しみ英語を話そうとする芽生えを見たことは実りであった。

 

放送利用学習で友だちの「和」

−西郷村お母さんゼミナール教室−

西郷村教育委員会

 

「放送利用学習って、なんだろう」との不安をよそに、昭和六十年四月にお母さんゼミナール教室として開講した。

当公民館では、魅力ある婦人学級とは…と学習の仕方を再検討していく過程で、テレビ、ラジオ等の情報が多様化している社会状況の中で、放送の特性を生かした学習を導入することによって、これからの社会をさらに豊かに生きていくことができると期待したのである。「聞く学習」から「する学習」への転換であった。

主体的な学習にするため運営はすべて学級生が行うよう指導している。

学級生の募集は、村の広報機関である有線放送を利用したりチラシ配布等を行い毎年三十名でスタートをしている。メンバーは、新旧半々位で入れかわり前年度学級生がリーダーとして新学級生を見守る形態をとっている。

実践をとおしての収穫としては、テレビ視聴により、聞く、話す、読む、書くことを行うことにより、物の見方、考え方、感じ方が変わった。人の前で話が出来るようになった。友だちの和が広がった等があって大変好評のようである。放送利用学習を、日常生活に取り入れ更に展開している学級生が多くなってきた。

今年度は、自主グループ誕生へと発展するよう促進していきたい。

 

外国人指導による楽しい英会話

外国人指導による楽しい英会話

 

「する学習」にお母さんたちも真剣

「する学習」にお母さんたちも真剣

 

 

 


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