教育福島0132号(1988年(S63)07月)-058page

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ふるさと探訪

県指定重要無形民俗文化財(風俗慣習)

慶徳稲荷神社の田植神事

所在地 喜多方市慶徳町豊岡字香隈山三一九五

保護団体 慶徳稲荷神社お田植まつり保存会

この神事は「お田植祭り」といわれ、毎年七月二日の半夏生の日に行われる。神輿に田植人形、歌唱者、白狐、神馬、早乙女、囃子方などが付き添って氏子を一巡し、神田に到着すると神職の祝詞の後、田植歌に合わせて早乙女たちが早苗を植える。

神事の由来は詳らかでないが、神社の記録によると明暦二年(一六五六)に中断し、天保五年(一八三四)に復活したものという。

一般に東北地方の農耕儀礼は正月ころ行われることが争いが、これは実際に田に苗を植える囃し田型の祭りで北限に属し、古代の神幸の要素も残っている。

「お田植祭り」 (喜多方市)

「お田植祭り」 (喜多方市)

県指定重要文化財(歴史資料)

杉木之覚碑(一基)

附不時囲杉木組定御請 二点

この碑は天保二年(一八三)五月、会津藩の野沢組代官所が杉の植栽維持の定めを刻みこんで建てたものである。

碑文の内容は、この杉は野沢組の各村が災害の備えとして植栽、育成したものであり、今後も手入れを怠らず育てるべきこと、その利子を費用にあてること、この二か条を各村の全員が守るべきことが銘記されており、近世民政史に関する貴重な資料である。

所在地 西会津町野沢字如宝寺乙3555の1 雷山公園内

所有者 西会津町

杉木之覚碑 (西会津町)

杉木之覚碑 (西会津町)

不時囲杉木組定御詰(二点)

不時囲杉木組定御詰(二点)

ふるさとの文化財


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