教育福島0133号(1988年(S63)09月)-022page

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学習活動の場を構成することができるものと思われる。

2)さらに、それ以外の教育活動においても積極的に取り入れることによって、コンピュータを身近なものとしてとらえ、様々な場面でコンピュータを主体的に活用できる資質を培うことができるものと思われる。

 

三、研究計画

(1) 研究の視点

1) 学習指導における活用

・ 資料(事実)の提示

・ 問題解決の手段・方法

・ 問題解決の情報源

・ 基礎的基本的内容の定着

2) コンピュータリテラシーの育成

・ 発達段階に応じた認識

・ 発達段階に応じた操作技能

・ 特別活動・創意の時間の活用

3) 教育支援、及び教育管理面における活用

・ 学習資料の検索、図書の検索

・ スポーツテスト集計、成績処理

・ 児童管理、教務管理

(2) 研究の進め方

学習指導におけるコンピュータの活用については、「算数」「社会」「理科」を中心に、次の点に配慮しながら実践的に研究を進める。

1) 授業の本質を踏まえ、教科の本質にそった活用であること

2) 児童の発想や思考の流れを踏まえた活用であること

3) 児童の発達の特性を踏まえた活用であること

4) コンピュータの特性を踏まえた活用であること

 

四、研究の実際

(一) 学習指導における活用

 

【実践例1】算数科

−資料の調べ方 六年−

 

1) ねらい

二つの集団の大きさを、いろいろな方法でくらべる(クラス間の身長を比べる)

2) コンピュータの位置づけ

ア データの入力

資料入力用のプログラムを呼び出しメニューに従って自分のクラスのデータと他のクラスのデータを入力する。

イ 資料の呼び出しと構成

資料整理用のプログラムを呼び出し、課題解決の見通しにそってメニューを選択し、それぞれの集団の最大値や最小値、中央値や平均値、ちらばりなどを、数直線や柱状グラフに構成し、比較する。(資料1参照)

3) 児童の変容

コンピュータを用いることによって、手作業ではかなり煩雑で思うようにできなかったクラス単位の比較が、容易にできることに気づいて.いる。

さらに、自分のクラスと他のクラスのデータを入力して数値を並べかえたり、数直線を用いて視覚化したり、さらに柱状グラフ化することによって、二つの集団の大きさやそれぞれの集団における序列関係などをより具体的にとらえることができた。

 

【実践例2】 社会科

−源頼朝と鎌倉武士 六年−

 

1) ねらい将軍との主従関係で結ばれた鎌倉武士の質実剛健なくらしぶりをとらえる。

2) コンピュータの位置づけ

ア 資料の選択

追究の見通し.(自分の予想)にそって、メニューから必要な資料を選択する。

イ 資料の読み取り

それぞれの資料には説明画面があり、その資料の読み取り方や考え方、関連する資料などを、HELPキーを押すことによって見ることができる。

さらに詳しく調べるための発展資料も用意され、必要に応じて画面に呼び出すことができる。別の資料も参考にしたい場合には、メニューに戻って必要な資料を選び直す。(資料2参照)

3) 児童の変容

社会科では、「事実・事象の提示」「資料の検索」「資料の再構成」の三場面での活用を考えているが、本実践例は「資料の検索」にあたる。

追究の見通しにそって資料を選ぶことができるだけでなく、どのような視点からこの資料を読み取り、ど

 

資料1「学習過程とコンピュータの位置づけ」

 

 

 

 


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