教育福島0133号(1988年(S63)09月)-023page
![]() ![]() ![]() |
![]() ![]() |
のようにまとめるかといった学び方も学習できた。もっと詳しく調べたい子どもは別の資料によって、また別の角度から考えてみたい子どもは違う種類の資料によって、自分の追究の見通しに最も適した追究活動ができた。
(二) リテラシーの育成
小学校段階におけるコンピュータ教育は、コンピュータに慣れ親しむということが大きなねらいである。
低・中・高学年の発達段階においてそれぞれどの程度の認識が必要なのか、どの程度の操作が適当なのかを検討し、コンピュータ教育のカリキュラムづくりに着手しているが、学習活動の中で用いる場合のソフトの操作の仕方など、ソフトの活用という面からのコンピュータリテラシーの育成が、その考えの中心になっている。
またクラブ活動では、BASIC言語を用いて簡単なプログラムを組んだり、パソコン通信で情報をやりとりするなど、盛んな活動が展開されている。
創意の時間を中心に時間が確保されているが、業間の時間や放課後にもコンピュータ室には多くの子どもたちの姿が見られる。学級新聞をワープロソフトを用いて作っている学級もある。
(三) 教育支援、教育管理面での活用
1) 教育支援
授業の中に位置づけなくとも、子どもの学習活動を側面から援助できるようなコンピュータの活用も大切である。
例えば、理科では、子どもたちが実験を進めるときに、実験器具などがすぐに探せるような活用を研究中であり、社会科では単元ごとに資料をデータベース化し、要求に応じてその出典や収集方法、所在などを提示できるような活用の仕方を検討中である。
2) 教育管理
教員自身のコンピュータリテラシーを育成する意味からも、ワープロソフトをあらゆる場面で活用している。研究集録の作成を全員で分担したのをはじめ、児童名簿や行事予定表などもすべてワープロソフトを用いて作成している。
また、成績処理にもコンピュータが活用され、スポーツテストの集計処理にも活用する予定である。
五、おわりに
コンピュータは、より必然性のある場面で活用することが原則であり、学習指導においては、問題解決の方法、手段として子どもの多様な追究に応えられるようなかたちで学習過程の中に位置づけてきた。その結果、一人一人の学習速度の違いに応えられるばかりか、ものの見方や考え方など学習スタイルの違いにも応えることができるという手ごたえを得ることができた。
また、一単位時間における位置づけについては、四十五分間フルタイムにコースウエアーを設定するのではなく、必要な場面での部分的な活用であることの方が有効であり、コンピュータを用いないで課題解決にあたる子どもがいてもごく自然の姿であると考えている。
資料2「社会科学習におけるコンピュータの活用例」
![]()
生き生きした表情で学ぶ子どもたち
![]()
![]()
![]() ![]() ![]() |
![]() ![]() |