教育福島0133号(1988年(S63)09月)-024page

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工業高校における

情報処理教育のあり方と実践について

−県立会津工業高校学校−

 

一、はじめに

 

今日、エレクトロニクス技術を中心とした情報技術の著しい進展により、コンピュータがあらゆる分野に普及し、高度情報化社会に移行しつつある。

教育委員会では、重点施策の一つ「豊かな人間性をはぐくむ学校教育の推進」の中で「情報処理教育の拡充」を掲げ、前年度までに職業科・普通科合わせて千六百一台のパーソナルコンピュータを整備し、今年度は汎用コンピュータ、パソコンネットワークシステム一校、ワードプロセッサ(四十八台)五校、パソコン(二十台)三校への導入を予定している。

このような状況の中で昭和六十一・六十二年度の二か年にわたり教育委員会は「情報処理教育」研究の工業分野の研究校に会津工業高等学校を指定した。

本校のコンピュータ利用によるCAI学習、計測、制御等の工業専門科目の学習、学校運営面のCMIなど、情報機器活用についての全校あげての取り組みは、これからの情報化時代の先導的実践であり、今後の工業高校のみならず普通高校等にも示唆を与えるものと期待される。

以下にその概要を紹介する。

 

二、研究主題の設定

 

本校は全国でも有数の特色ある学科を持つマンモス校である。これらの工業学科を支えているのが普通教科であり、側面から援助しているのが校務分掌上の各課である。このことを十分に踏まえて研究に取り組む姿勢が肝要である。そのためには、工業科だけという枠をはずし、情報処理教育について学校全体で取り組み、その底辺を拡大することである。

そこで、標記の研究主題を設定し、次の三つの基本方針を打ち出した。

1) 工業科・普通教科・各課を含めて学校全体で取り組む。

2) 各学科においては、それぞれの特色を十分生かす情報処理教育のシステム化を確立する。

3) 校務を効率的に処理する運営体制の確立を図り、生徒情報のデータベースの基礎をつくる。

 

三、研究目標と研究方法

 

まず、各教科、各課ごとに必ずその趣旨に添った研究テーマを掲げ、研究目標を設定して実践し、検証するという方法で進めることにした。

次に、本研究を推進するための具体的な研究目標を上げる。

1) 各学科ともその学科の特色を出せる体系的な情報処理教育のシステムを確立する。

○カリキュラム編成を見直す。

○情報処理教育の年間指導計画を作成する。

○生徒の興味関心を喚起する教材の開発と指導テキストを作成する。

2) 現有設備を最大限に活用する。

 

資料1 研究経過

 

 

 

 


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